(NY貴金属)
28日のNY金は、続伸。NY金の期近8月限は、前日比3.0ドル高の2339.6ドル。NY白金の期近10月限は、同7.9ドル高の1014.1ドル。NY銀の期近9月限は、同30.4セント高の2925.6セント。
週末のNY金は、為替のドル安・ユーロ高基調が支援材料となり続伸した。NY金の8月限は、序盤に為替のドル高・ユーロ安方向の動きによって2329.7ドルまで下落した。しかし、その後は為替がドル安・ユーロ高基調に転換するとNY金は出直りの動きとなり、米国取引時間帯に2350.6ドルまで続伸した。この日発表された米国の5月個人消費支出(PCE)物価指数は、前年比2.6%上昇と前回の2.7%上昇より低下した。コアPCE物価指数も、同2.6%上昇して前月の2.8%上昇を下回った。このインフレの鈍化傾向を示す結果となったことで、NY金は2350ドル台まで買い進まれた。ただ、NY金の2350ドル台までの上昇は一時的な動きとなり、その後は米国の長期金利の上昇が圧迫要因になり、NY金は2333ドル台まで売り直された。米PCEの発表から1時間30分後に公表された6月のミシガン大学消費者信頼感指数が68.2と市場予想の65.8や前月の65.6を大幅に上回る結果となった。この強気な結果となったミシガン大学消費者信頼感指数の発表によって、米長期金利が上昇してNY金は売られた。ただ、引けにかけては、米長期金利の上昇が一服して、NY金は2336ドル台まで戻りを見せた。
NY白金は反発して、一時1031ドル台まで上昇した。NY白金の10月限は、序盤に999.5ドルまで下落した。しかし、NY白金の1000ドル割れは一時的な動きとなり、その後は出直りの展開となり1010ドル台まで反発した。更に、欧州取引時間帯から為替がドル安・ユーロ高基調に進むとNY白金の上昇基調が強まり、米国取引時間帯に1031.4ドルまで上昇した。ただ、高値をつけてからは、前日と同様に利益確定の売りが台頭するとNY白金は上値水準を切り下げる動きとなり、引けにかけて1009ドル前後の水準まで上げ幅を縮小した。
NY金8月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金10月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
28日のWTI原油は、反落。WTI原油の期近8月限は前日比0.20ドル安の81.54ドル、北海ブレント原油の期近8月限は同0.02ドル高の86.41ドル。RBOBガソリンの7月限は同1.65セント安の252.91セント、NYヒーティングオイルの期近7月限は同3.07セント安の251.69セント。
週末のWTI原油は、需給の緩み観測によって一時81ドル割れまで下落した。WTI原油の8月限は、為替のドル安基調による割安感から82.72ドルまで直近の高値を更新した。しかし、高値をつけてからは月末や四半期末の持ち高調整によって上値水準を切り下げる動きとなり、その後は米国の需給の緩み観測から80.97ドルまで崩れた。この日発表されたEIA(米エネルギー情報局)の月報によると、4月の米石油生産量と需要は4カ月ぶりの高水準となった。一方、4月のガソリン需要は日量883万バレルと2月以来の水準に低下した。このガソリン需要の低迷によって需給の緩み観測が台頭すると、WTI原油の圧迫要因となった。ただ、WTI原油の81ドル割れの動きは一時的となり、引けにかけては81ドル台半ばまで下げ幅を縮小した。
WTI原油期近8月限日足
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(CBOTコーン)
28日のシカゴコーンは、7営業日連続の下落。シカゴコーンの中心限月12月限は、前日比13.00セント安の420.75セント。
週末のシカゴコーンは、米国の作付面積の発表後に412.00セントまで急落した。シカゴコーンの12月限は、米作付面積の発表前まで440セント前後まで上昇したが、その後412.00セントまで崩れた。この日発表された米国の作付面積は、9147万5000エーカーとなり市場予想の9035万3000エーカーと3月の9003万6000エーカーより拡大した。また、米国トウモロコシの四半期在庫は49億9000万ブッシェルと、市場予想の48億7300万ブッシェルを上回った。この弱気となった米国の作付面積と四半期在庫の発表が、シカゴコーンの圧迫要因となった。しかし、安値をつけてからは下げ一服の展開となり、引けにかけて421セント台まで下げ幅を縮小した。
シカゴコーン期近12月限日足
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