(NY貴金属)
20日のNY金は、大幅続伸。NY金の期近8月限は、前営業日比22.1ドル高の2369.0ドル。NY白金の期近7月限は、同7.1ドル高の984.3ドル。NY銀の期近7月限は、同125.7セント高の3082.1セント。
昨日のNY金は、米国の年内利下げ観測の高まりと中東情勢の悪化懸念によって2379ドル台まで続伸した。NY金の8月限は、序盤から買いが先行すると、米国取引時間帯に2379.5ドルまで大幅続伸した。この日発表された5月の住宅着工件数が、127万7000件と市場予想の137万件と前回の136万件を下回った。また、6月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は、1.3となり市場予想の5.0や前月の4.5から大幅に低下した。この景気の減速を示す内容となった米経済指標を受けて、市場では年内利下げ観測が高まり、NY金に買いが入った。その後、為替のドル高・ユーロ安基調によってNY金は2364ドル台まで下がる動きを見せたが、下押しは限定的となり、引けにかけては2374ドル前後まで買い直された。米メディアによると、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ南部のラファに進軍したと報じている。再び中東情勢の悪化懸念が広がっていることも、NY金の買い材料となっている。
NY白金も続伸して、一時992ドル台まで上昇した。NY白金の7月限もNY金と同様に、序盤から買いが先行して992.8ドルまで上昇した。しかし、その後は為替のドル高・ユーロ安基調が圧迫要因となり972.5ドルまで下落した。ただ、NY白金の下振れは限定的な動きとなり、NY金の強調地合いに引っ張られる980ドル台後半まで買い戻された。
NY金8月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金7月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
20日のWTI原油は、4営業日連続の上昇。WTI原油の期近8月限は前営業日比0.58ドル高の81.29ドル、北海ブレント原油の期近8月限は同0.64ドル高の85.71ドル。RBOBガソリンの7月限は同1.76セント高の250.08セント、NYヒーティングオイルの期近7月限は同0.37セント高の252.45セント。※本日からWTI原油は8月限に変更
20日のWTI原油は、米国の需給の引き締まりと中東情勢の悪化を警戒した動きによって81.50ドル台まで続伸した。WTI原油の8月限は、序盤に80ドル半ばで揉み合う展開となった。しかし、米国取引時間帯に入ると、米利下げ観測の拡大と原油在庫の減少による需給の引き締まり懸念によって、WTI原油は81.52ドルまで続伸した。この日発表された5月の住宅着工件数と6月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数が市場予想を下回ったことで、市場では年内の利下げ観測が高まると米国のエネルギー需要の拡大が期待された。一方、EIA(米エネルギー情報局)による週間在庫統計で、原油在庫が前週比250万バレル減と市場予想の220万バレル減を上回る在庫の取り崩しとなった。また、ガソリン在庫は230万バレル減(市場予想:60万バレル増)、中間留分在庫は170万バレル減(市場予想:30万バレル増)と予想に反して在庫は減少した。この原油・石油製品在庫の取り崩しによって、需給の引き締まり懸念が、WTI原油の支援材料となった。しかし、高値をつけてからは、為替のドル高基調や高値警戒感によって、WTI原油は80.80ドル台まで上げ幅を縮小した。ただ、WTI原油の下振れは一時的な動きとなり、引けにかけては中東情勢の悪化懸念によってWTI原油は81.40ドル前後の水準まで買い直された。米メディアによると、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ南部のラファに進軍したと報じている。再び、中東情勢の悪化懸念が広がっている。
WTI原油期近8月限日足
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(CBOTコーン)
20日のシカゴコーンは、急反落。シカゴコーンの期近7月限は、前営業日比10.25セント安の439.75セント。
昨日のシカゴコーンは、米国の天候リスクの後退と為替のドル高基調が圧迫要因となって439セント台まで急反落した。シカゴコーンの7月限は、序盤から売りが先行すると米国取引時間帯に439.75セントまで崩れた。19日のシカゴ市場が休場する前まで、米コーンベルトでは熱波による作柄悪化が警戒されていた。特に東部地域の悪化が懸念されていた。しかし、昨日は同地域に対する大雨予報が確認され、熱波に対する作柄悪化が限定的になると見られた。この天候リスクの後退が、シカゴコーンの圧迫要因となった。また、下落局面では、為替のドル高基調によるシカゴコーンの割高感も売り材料となった。
シカゴコーン期近7月限日足
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