(貴金属市場)
13日の金標準は、反落。金標準の中心限月4月限は前日比22円安の1万1709円。
夜間立会の金標準4月限は、NY金の急伸に引っ張られ1万1772円まで続伸したが、その後はNY金の上げ一服と為替の急速な円高方向の動きによって1万1664円まで下落した。しかし、夜間立会の安値をつけてからは、為替が円安方向に戻ると金標準は11740円台まで買い直された。NY金の8月限は、米国の5月消費者物価指数の発表を受けて、米利下げ観測が再燃して2358.8ドルまで急伸した。ただ、その後は米FOMC(連邦公開市場委員会)の声明とパウエル米FRB(連邦準備制度理事会)議長の記者会見によって、米利下げ観測が後退すると、NY金は2332ドル台まで上げ幅を縮小した。
日中立会は、NY金が2323ドル台まで崩れると、金標準は1万1670円まで売り直された。しかし、日中立会の安値をつけてからは、為替の円安基調によって1万1720円台まで戻した。ただ、その後は、NY金の軟調地合いと為替の円安基調を背景に金標準は1万1700円を中心とした揉み合いの展開となった。
日中のNY金は、米利下げ後退観測や為替のドル高・ユーロ安基調によって2323.8ドルまで崩れている。米FOMCによる金利見通し「ドット・プロット」は、2024年内の利下げの回数を従来の3回から1回まで減らしている。また、パウエル米FRB議長は記者会見で、インフレが維持する場合、適切な限り政策金利を現行水準で据え置く意向を明らかにした。この米FOMCの金利見通しやパウエルFRB議長の発言を受けて、米利下げの後退観測がNY金の圧迫要因となっている。金標準は、NY金の値崩れによって一時1万1670円まで下落している。為替の円安は金標準の支援材料になると見られているが、それ以上にNY金が下落していることから、夜間立会でも金標準の下値水準の切り下げが警戒される。
金標準の日足チャート
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