(NY貴金属)
19日のNY金は、続伸。NY金の期近6月限は、前日比15.8ドル高の2413.8ドル。NY白金の期近7月限は、同10.7ドル安の943.8ドル。NY銀の期近5月限は、同46.4セント高の2884.4セント。
週末のNY金は、波乱の展開の中、続伸した。NY金の6月限は、序盤に地政学的リスクの高まりによる安全資産の買いが台頭して2433.3ドルまで急騰した。日本時間10時過ぎにイスラエルがイランに攻撃したとの報道を受けて、両国による報復合戦が警戒された。ただ、NY金の2433ドル台までの急騰は一時的となり、その後は2386.8ドルまで急落した。イランメディアは、イスファハン空港の上空で3機のドローン(無人機)を防空システムが確認して撃墜したと報じたが、ドローン攻撃による被害はなく、死傷者もいないとしている。また、イラン側は今回の件は重要視せず、報復の計画はないと示唆している。このイラン側の報復意思がないことによって、市場では利益確定の売りが台頭してNY金は高値から急落した。しかし、NY金の下振れは限定的で、その後は為替のドル安・ユーロ高基調と中国の買い需要が相場の下支えとなり2417ドル台まで買い直された。引けにかけては、戻り一服の動きから2405ドル前後まで上値水準を切り下げた。
一方、NY白金は急反落。NY白金の7月限は、中東情勢の悪化懸念によるNY金の急騰に反応して序盤に960.3ドルまで上昇した。しかし、その後はNY金が高値圏から崩れるとNY白金も軟調地合いに転換して、米国取引時間帯に936.5ドルまで急反落した。下落局面では、HSBCによる2024年の平均相場見通しが1105ドルから1055ドルに引き下げられたことも圧迫要因となった。ただ、安値をつけてからは、為替のドル安・ユーロ高基調によって、NY白金は引けにかけて944ドル前後まで下げ幅を縮小した。
NY金6月限日足
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NY白金7月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
19日のWTI原油は、続伸。WTI原油の期近5月限は前日比0.41ドル高の83.14ドル、北海ブレント原油の期近6月限は同0.18ドル高の87.29ドル。RBOBガソリンの5月限は同0.34セント安の271.03セント、NYヒーティングオイルの期近5月限は同0.74セント高の254.13セント。
週末のWTI原油は、乱高下する中、続伸した。WTI原油の5月限は、序盤にイスラエルとイランの対立の激化懸念によって86.28ドルまで急騰した。日本時間10時過ぎにイスラエルがイランに攻撃したと報じられた。しかし、その後は攻撃によるイランの被害はなく、イスラエルに対して報復意思がないことから、WTI原油は利益確定の売りが膨らみ、米国取引時間帯に81.80ドルまで急反落した。ただ、WTI原油の下振れは一時的な動きとなり、為替のドル安・ユーロ高基調による割安感が支援材料になると、WTI原油は引けにかけて83.30ドル台まで買い直された。
WTI原油期近5月限日足
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(CBOTコーン)
19日のシカゴコーンは、5営業日ぶりに反発。シカゴコーンの期近5月限は、前日比6.75セント高の433.50セント。
昨日のシカゴコーンは、エタノール需要の拡大観測によって反発した。シカゴコーンの5月限は、序盤に原油相場の急騰に反応して432セント台まで上昇した。しかし、その後は原油相場の高値圏からの下落によって、シカゴコーンは429セント台まで上げ幅を縮小した。ただ、シカゴコーンの下押しは一時的となり、引けにかけては米国のエタノール需要の拡大観測から434.00セントまで上昇した。米環境保護局(EPA)は、エタノール含有率の高いガソリンを今夏から販売を認めた。トウモロコシはエタノールの原料として使用されることから、エタノール需要の拡大観測がシカゴコーンの支援材料となった。
シカゴコーン期近5月限日足
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