(貴金属市場)
16日の金標準は、4営業日ぶりに反発。金標準の中心限月12月限は前日比60円高の9684円。
夜間立会の金標準12月限は、序盤からNY金の上昇に反応して9678円まで反発したが、その後はNY金の上げ一服と為替の円高方向の動きによって9650円台から9670円台のレンジの動きとなった。NY金の4月限は、米長期金利の低下と為替のドル安・ユーロ高基調を背景に一時2020.2ドルまで上昇した。しかし、NY金の2020ドル台までの上昇は一時的な動きとなり、引けにかけては2016ドル前後の水準まで上げ幅を縮小した。日中立会は、為替の円安基調によって金標準は買われ9691円まで上げ幅を拡大した。しかし、日中の高値をつけてからは、為替の円安基調が一巡すると、金標準は9681円まで上値水準を切り下げた。
日中のNY金は、2017.5ドルまで上昇した後、上値水準を切り下げている。前日に低下していた米長期金利の上昇と為替のドル高・ユーロ安方向の戻りが、NY金の上値を抑える動きとなっている。今晩は、1月の米国の生産者物価指数(PPI)の発表が予定されている。前日は弱気な小売売上高をきっかけに、米長期金利が低下して為替はドル安・ユーロ高方向に進んで、NY金は買われた。今晩の米PPIも弱気な内容になると、NY金の上昇が期待される。ただ、米PPIの事前予想は、前月比0.1%と前回のマイナス0.1%より改善される予想となっている。前年比では0.6%と前回の1.0%から鈍化が予想されている。食品・エネルギーを除いたコアPPIの市場予想は、前月比0.1%と前回の0%より小幅上昇、前年比は1.6%と前回の1.8%より低下となっている。市場予想がマチマチとなっていることから、NY金は米PPIの発表次第となっている。米PPIの発表は日本時間22時30分となっている。金標準は、前日のNY金の上昇と日中の為替の円安基調によって4営業日ぶりに反発した。NY金は前日の上昇から上げ一服となっているが、その分為替の円安が支援材料となっている。まだ、米国の利下げ後退観測によって為替は円安基調が続くと見られ、金標準の堅調地合いが想定される。目先は、再び9700円台まで戻る動きになると見たい。
金標準の日足チャート
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