(貴金属市場)
22日の金標準は、反落。金標準の中心限月12月限は前週末比45円安の9621円。
週末の夜間立会での金標準12月限は、NY金の堅調地合いと為替の円安基調に反応して9701円まで直近の高値を更新した。しかし、高値を更新してからは、NY金の上昇と為替の円安基調が一服すると金標準は9644円まで反落した。NY金の2月限は、序盤に為替のドル安・ユーロ高基調を背景に2041.9ドルまで続伸したが、その後は米長期金利の上昇と為替のドル高・ユーロ安方向の戻りによって2025ドル台まで上げ幅を縮小した。週明けの日中立会は、NY金が2034ドル台まで上昇する動きとなったが、金標準は為替の円高方向の動きによって下げ幅を拡大した。その後、上昇していたNY金が2024ドル台まで崩れると、金標準は9617円まで下値水準を切り下げた。
週明けのNY金は、米長期金利は低下と為替のドル安・ユーロ高方向に動いている中、2023.4ドルまで下落している。先週の米FRB(連邦準備制度理事会)の要人によるタカ派的な発言が続いたことで、早期利下げ後退観測がNY金の圧迫要因となっている。今週は、米国のGDPや個人消費支出(PCE・コアPCE)の発表が予定されている。また、日銀金融政策決定会合やECB(欧州中央銀行)の金利政策の発表が予定されている。今週は米ドル・ユーロ・円相場の動きが活発になることが予想され、NY金や金標準の値動きの激しい展開が警戒される。目先は、明日の日銀金融政策決定会合が注目され、金標準は日銀の金融政策の結果を見極めた上での仕掛けが無難としたい。
金標準の日足チャート
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