(貴金属市場)
9日の金標準は、急落。金標準の中心限月12月限は前週末比119円安の9403円。
先週末の夜間立会の金標準12月限は、米雇用統計の発表後に乱高下して9492円まで下落した後、9553円まで上昇した。しかし、その後は9500円を挟んだ水準まで下落した。週末から8日のNY金の2月限は、週末の米雇用統計の発表後に2071.1ドルまで上昇した。しかし、NY金の2070ドル台の上昇は一時的な動きとなり、その後は米国の堅調な労働市場によって、早期利下げ観測が後退すると、NY金は下落基調となり、8日に一時2022.7ドルまで崩れた。ただ、8日の引け値ベースでは2030ドル台まで下値水準を切り上げた。日中立会の金標準は、8日のNY金の値崩れを受けて寄付きから急落すると9376円まで売り込まれた。しかし、安値をつけてからは、NY金の2040ドル前後の水準までの反発と為替の円安方向の動きによって9400円台まで戻りを見せた。ただ、金標準の戻りは限定的な動きとなり、引けにかけては9400円を挟んだ水準での動きが続いた。
日中のNY金は2042.7ドルまで反発している。米長期金利の上げや為替のドル高基調の一服が、NY金の支援材料となっている。ただ、今週は11日に米国の消費者物価指数(CPI)の発表が予定され、それまでは様子見の動きが想定される。米CPIは米FRB(連邦準備制度理事会)がインフレ指標として重要視していることから、市場では注目されている。金標準は、日中に9400円割れの動きを見せた。本日のNY金は下げ止まっているが、為替が週末に比べ円高方向に進んでいることから、金標準の下値水準の切り下げが警戒される。引き続き、円相場の動きに注意したい。
金標準の日足チャート
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