(NY貴金属)
8日のNY金は、続落。NY金期近2月限は前週末比16.3ドル安の2033.5ドル、NY白金期近4月限は12.4ドル安の959.4ドル、NY銀期近3月限は同0.50セント安の2331.0セント。
週明けのNY金は、米国の早期利下げ観測の後退によって続落した。週末の米雇用統計で、労働市場の底堅さを再認識したことをきっかけに米国の早期利下げ観測が後退して、NY金の2月限は序盤から売りが先行して2022.7ドルまで下値水準を切り下げた。しかし、その後は米国の長期金利が低下して、為替がドル安・ユーロ高方向に進むと、NY金は2043ドル台まで戻りを見せた。ただ、NY金の2040ドル台の戻りは限定的な動きとなり、引けにかけて米長期金利が上昇して、為替がドル高・ユーロ安基調となると、NY金は2034ドル前後の水準まで売り直された。
NY白金はNY金やNYパラジウムの軟調地合いに引っ張られ反落した。NY白金の4月限は、序盤からNY金やNYパラジウムの下落に反応して955.7ドルまで反落した。NYパラジウムは10営業日連続で下落した。しかし、安値をつけてからは、為替のドル安・ユーロ高方向の動きによって972ドル台まで戻りを見せた。ただ、引けにかけては、為替がドル高・ユーロ安基調に戻り、NY白金は955.1ドルまで下値水準を切り下げた。
NY金2月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金4月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
8日のWTI原油は、急反落。WTI原油期近2月限は前週末比3.04ドル安の70.77ドル、北海ブレント原油期近3月限は同2.64ドル安の76.12ドル。RBOBガソリン2月限は同7.77セント安の202.78セント、NYヒーティングオイル期近2月限は同3.16セント安の257.69セント。
週明けのWTI原油は、需給の引き締まり観測の後退によって急反落した。7日にサウジアラビア国営石油会社サウジアラムコが、2月のアジア顧客向けの公式販売価格(OSP)を大幅に引き下げた。これ受けて、中国などの需要の鈍化観測が広がった。また、ロイター通信によると、2023年12月のOPEC(石油輸出機構)の石油生産が前月比で日量7万バレル増加したことが明らかとなった。このサウジアラムコの公式販売価格引き下げやOPECの石油生産の増加が、WTI原油の圧迫要因となり、2月限は序盤から売りが先行して70.13ドルまで崩れた。しかし、安値をつけてからは、中東情勢の悪化による供給懸念が根強いことから、引けにかけては71ドル前後の水準まで下げ幅を縮小した。
WTI原油期近2月限日足
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(CBOTコーン)
8日のシカゴコーンは、続落。期近3月限は前週末比5.75セント安の455.00セント。
週明けのシカゴコーンは、原油価格の下落と南米の作柄改善期待が圧迫要因となり続落した。シカゴコーンの3月限は、序盤からWTI原油の軟調地合いに反応して売りが先行した。その後、南米の作柄改善期待によって売り圧力が強まると452.00セントまで安値を更新した。南米の主要産地となるブラジルとアルゼンチンで12日までに降雨予報となり、天候リスクの後退による生育進展が期待され作柄の改善が見込まれている。今週は、12日に米国の農務省による需給報告が予定されている。目先は、12日に公表される四半期在庫と需給報告の結果待ちとなっている。
シカゴコーン期近3月限日足
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