(NY貴金属)
5日のNY金は、小幅反落。NY金期近2月限は前日比0.2ドル安の2049.8ドル、NY白金期近4月限は5.5ドル高の971.8ドル、NY銀期近3月限は同12.8セント高の2331.5セント。
週末のNY金は、売り買い交錯する展開の中、清算値ベースで小幅反落した。NY金の2月限は、序盤に2050ドルを挟んだ動きとなった。しかし、その後は米国の雇用統計の発表後に、NY金は2030.8ドルまで急反落した。注目された12月の米雇用統計は、非農業部門の就業者数が前月比21万6000人増と前回の17万3000人増から拡大して、市場予想の17万人増も上回った。今回の米雇用統計の結果を受けて市場では労働市場の底堅さを再認識したことにより、米国の早期利下げ観測が後退すると米長期金利が上昇して為替はドル高・ユーロ安基調となった。この米長期金利の上昇と為替のドル高・ユーロ安基調が、NY金の圧迫要因となった。ただ、NY金の下振れは一時的な動きとなり、安値をつけてからは弱気なISM(米サプライ管理協会)サービス業PMI(購買担当者指数)の発表をきっかけに、NY金は2071.1ドルまで急伸した。日本時間24時に発表された12月の米ISMサービス業PMIは50.6と前月の52.7や市場予想の52.6となった。この弱気な結果となった米ISMサービス業PMIを受けて、米景気観測の減速懸念から米長期金利が低下して為替はドル安・ユーロ高方向に進み、NY金は2071.1ドルまで買われた。しかし、NY金の2070ドル台の動きも一時的となり、その後は2050ドル前後の水準まで下がり、売り買い交錯する展開が続いた。
一方、NY白金は5営業日ぶりに反発した。NY白金の4月限は、NY金と同様に米雇用統計の発表後に953.9ドルまで下値水準を切り下げた。しかし、その後は米ISMサービス業PMIの発表後に981.8ドルまで急反発した。ただ、引けにかけては970ドル台の前半まで上げ幅を縮小した。
NY金2月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金4月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
5日のWTI原油は、反発。WTI原油期近2月限は前日比1.62ドル高の73.81ドル、北海ブレント原油期近3月限は同1.17ドル高の78.76ドル。RBOBガソリン2月限は同0.46セント安の210.55セント、NYヒーティングオイル期近2月限は同2.01セント高の260.85セント。
週末のWTI原油は、中東情勢の悪化と為替のドル安基調を背景に反発した。WTI原油の2月限は、序盤から中東情勢の悪化によって買いが先行する展開となった。イスラエルとイスラム組織ハマスの軍事衝突が続く中、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとイスラエルの交戦や紅海周辺での親イラン武装組織フーシ派による商船攻撃などにより、中東情勢の悪化が一段と警戒されている。この中東情勢の悪化によって、原油の供給懸念がWTI原油の買い材料となった。その後、為替のドル安方向の動きがWTI原油の支援材料となり74.24ドルまで上値水準を切り上げた。しかし、高値をつけてからは、為替のドル安方向の動きが一服するとWTI原油は73ドル台半ばの水準まで上げ幅を縮小する動きも見せた。
WTI原油期近2月限日足
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(CBOTコーン)
5日のシカゴコーンは、反落。期近3月限は前日比5.75セント安の460.75セント。
週末のシカゴコーンは、弱気な米国の週間輸出成約高を背景に3営業日ぶりに反落した。シカゴコーンの3月限は、序盤に467セント付近で揉み合いの動きとなった。しかし、その後は弱気な米週間輸出成約高によって460.00セントまで直近の安値を更新した。この日発表された米国の純輸出成約高は、36万7500トンと予想レンジの50万~120万トンを下回った。この米国の輸出需要の低下がシカゴコーンの圧迫要因となった。
シカゴコーン期近3月限日足
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