(貴金属市場)
8日の金標準は、大幅続落。金標準の中心限月10月限は前日比157円安の9392円。
夜間立会の金標準の中心限月は、NY金の売り買い交錯する動きの中、為替の急激な円高基調によって一時9279円まで急落した。しかし、その後は為替の円安方向の戻りによって9380円台まで下げ幅を縮小した。金標準の急落要因となった米ドル/円相場は、1ドル=141.54円まで円高に進んだ後、144.20円台まで戻した。NY金の2月限は、米長期金利の動きに翻弄され、2057.2ドルまで上昇した後に2036.6ドルまで下落した。しかし、安値をつけてからは2040ドル台半ばの水準まで下げ幅を縮小した。日中立会は、為替が円高方向に進むと金標準は9315円まで売り直された。しかし、その後は為替の円安方向の戻りによって9418円まで下げ幅を縮小した。ただ、金標準の9400円台の動きは一時的となり、為替の円安方向の戻りが一服すると金標準は9400円割れまで売り直された。
日中のNY金は2050.4ドルまで上昇した後、上値は重くなっている。今晩は米国の雇用統計の発表が予定されている。事前予想では、非農業部門の雇用者数が18万5000人と前月の15万人より3万5000人の増加となっているが、2カ月連続の20万人を下回ると見られている。弱気な内容となれば、米国の景気減速懸念や米国の早期利下げ観測の台頭によって、米長期金利の低下や為替のドル安・円高の動きが想定される。一方、強気の内容となれば、その逆の動きになると見たい。よって、今晩の米雇用統計の結果次第で、NY金が大きく動くことが予想され、まずは米雇用統計の結果を見極めたい。米雇用統計の発表は、日本時間22時30分となっている。金標準は、前日の為替の円高基調によって大きく崩れている。まだ、米ドル/円相場が不安定な動きを見せており、引き続き金標準は米ドル/円相場の動き次第となっている。
金標準の日足チャート
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