(貴金属市場)
4日の金標準は、大幅続伸。金標準の中心限月10月限は、前週末比127円高の9839円。
週末の夜間立会の金標準の中心限月は、NY金の急伸によって9779円まで続伸した。週末のNY金は、米国の利上げ打ち止めと早期利下げ観測を背景に、2月限は2095ドル台まで急伸した。日中立会は、週明けのNY金が2152.3ドルまで急騰すると、金標準は1万0028円まで上場来高値を更新した。しかし、上場来高値をつけてからは、NY金が2102ドル台まで上値水準を切り下げると、金標準は9815円まで上げ幅を縮小した。その後は金標準の下押しが一服すると9860円台まで買い直されたが、大引けにかけて9830円台まで上値水準を切り下げた。
日中のNY金は、米国の利上げに対する思惑と地政学的リスクによって2152.3ドルまで急騰した。先週末のパウエル米FRB議長の講演をきっかけに、米国の利上げ打ち止めと早期の利下げ観測によって、NY金は強調地合いを継続している。また、イスラエルがパレスチナ自治区ガザ南部への地上侵攻の開始とイラク北部で米軍が親イラン武装勢力の拠点空爆を実施したことによって、再び中東情勢の悪化が警戒された。この中東情勢の悪化懸念による地政学的リスクが、NY金の急騰要因となった。ただ、高値をつけてから約50ドル上値水準を切り下げており、目先は2100ドル台を維持するか注目される。金標準も1万0028円まで上昇してから一時200円以上の下落している。まだ、NY金の高値圏での乱高下が警戒され、値幅の大きい動きとなっていることから、相場が落ち着くまで様子見が無難と見たい。
金標準の日足チャート
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