(NY貴金属)
11日のNY金は、4営業日連続の上昇。NY金期近12月限は前日比12.0ドル高の1887.3ドル、NY白金期近1月限は2.8ドル高の893.0ドル、NY銀期近12月限は同18.0セント高の2213.3セント。
昨日のNY金は、米国の長期金利の低下が支援材料とな一時り1890ドル台まで続伸した。NY金の12月限は、序盤に1870ドル台で推移していたが、欧州時間帯に米長期金利が低下するとNY金は1888ドル台まで上昇した。米長期金利の低下は、週明けから米FRB(連邦準備制度理事会)高官の利上げに対するハト派的な発言が相次いだことが要因となった。しかし、その後、米国時間に発表された米国の9月の生産者物価指数(PPI)が強気な内容になると、米長期金利が上昇して、NY金は1877ドル台まで下落した。9月の米PPIは、前月比0.5%上昇となり市場予想の0.3%を上回った。コアPPIも同0.3%上昇と市場予想の0.2%より上昇した。この強気なPPIの結果を受けて、インフレの根強さから米長期金利の上昇によって、NY金は売られた。ただ、NY金の下振れは一時的な動きとなり、米長期金利の上げが一服するとNY金は出直りの動きとなった。その後は、中東情勢の悪化による地政学的リスクもあって、NY金は1890.9ドルまで上値水準を切り上げた。
NY白金も続伸した。NY白金の1月限は、米長期金利の低下による為替のドル安・ユーロ高基調によって896.0ドルまで上昇した。しかし、その後は、為替がドル高・ユーロ安方向に戻ると、NY白金は879ドル台まで下落した。しかし、NY白金の下振れは一時的となり、為替のドル安・ユーロ高基調とNY金の上昇によって、NY白金は出直りの動きから895ドル台まで買い直された。
NY金12月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金1月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
11日のWTI原油は急反落。WTI原油期近11月限は前日比2.48ドル安の83.49ドル、北海ブレント原油期近12月限は同1.83ドル安の85.82ドル。RBOBガソリン11月限は同4.83セント安の221.01セント、NYヒーティングオイル期近11月限は同2.16セント安の299.85セント。
昨日のWTI原油は、中東情勢の悪化によるエネルギー供給の混乱懸念が幾分和らいだことによって、急反落した。イスラム組織ハマスとイスラエルの衝突が続く中、サウジアラビアが周辺地域や国際的なパートナーと協力して市場の安定化を表明した。これを受けて市場では地政学リスクを意識したエネルギー供給の混乱懸念が幾分和らぎ、WTI原油の11月限は、86ドル台半ばの水準から83.11ドルまで急反落した。今晩は、米国のEIA(エネルギー情報局)の在庫統計の発表は予定されている。市場予想では、原油在庫は前週比50万バレルの増加となっている。発表は日本時間24時に予定されている。
WTI原油期近11月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
(CBOTコーン)
11日のシカゴコーンは4営業日ぶりの反発。期先12月限は前日比2.50セント高の488.00セント。
昨日のシカゴコーンは、強気な米農務省の需給報告の見方によって反発した。12日に発表される需給報告で、米国産トウモロコシの生産の平均予想が151億0100万ブッシェルと、9月の需給報告の151億3400万ブッシェルから下方修正される見通しとなっている。また、単収は、1エーカー当たり173.5ブッシェルと173.8ブッシェルから引き下げ予想となっている。期末在庫も、21億3800万ブッシェルと22億2100万ブッシェルから下方修正される見込みとなっている。この強気な需給報告の予想によって、シカゴコーンは反発して488.50セントまで上昇した。
シカゴコーン期近12月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
ツイッター:https://twitter.com/@tazawa_fujitomi