(貴金属市場)
10日の金標準は急伸。金標準の中心限月8月限は前日比175円高の8885円。
先週末の夜間立会の金標準の中心限月は、NY金の下落によって8694円まで売られたが、その後は、NY金の出直りの動きによって8798円まで反発した。9日は、週明けのNY金の急騰によって8892円まで急伸した。NY金の12月限は、週末の強気な米雇用統計によって1823.5ドルまで下値水準を切り下げた。しかし、その後は、米長期金利の低下や為替のドル安基調を背景に1849.0ドルまで上昇した。週明けは、イスラム組織のハマスとイスラエルの対立による中東での地政学的リスクが台頭すると、NY金は1877.3ドルまで急騰した。本日の日中立会は、NY金が序盤に1879ドル台まで続伸すると、金標準は8902円まで上げ幅を拡大した。金標準の8900円台は5営業日ぶりとなった。しかし、高値をつけてからは、NY金が1874ドル台まで下がると、金標準は8885円まで水準を下げた。
日中のNY金は1879.1ドルまで続伸している。1880ドル付近まで上昇したが、米長期金利の下げ止まりや為替のドル安基調の一服によって、NY金の上げは一巡している。まだ、中東情勢による地政学的リスクによる上昇は想定されるが、急騰した分の調整安の動きも警戒され、NY金の波乱の展開に注意したい。金標準は8900円台まで急伸してから、高止まりとなっている。中東情勢の悪化は、引き続き買い材料となるが、円相場が不安定な動きとなっていることから、高値圏では臨機応変に対処するのが無難としたい。
金標準の日足チャート
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