(NY貴金属)
21日のNY金は大幅安。NY金期近12月限は前日比27.5ドル安の1939.6ドル、NY白金期近10月限は17.7ドル安の924.6ドル、NY銀期近12月限は同14.9セント安の2368.7セント。
昨日のNY金は、米FOMC(連邦公開市場委員会)の声明やパウエル米FRB(連邦準備制度理事会)議長の会見後からの下落基調を継続して大幅安となった。前日のFOMCの政策金利の見通しで、年内あと1回の利上げの可能性を示唆したことによって、昨日も序盤から米長期金利は上昇し為替はドル高・ユーロ安方向の動きが続いた。この米長期金利の上昇と為替のドル高・ユーロ安基調の動きが、NY金の圧迫要因となり12月限は、1933.1ドルまで大きく崩れた。しかし、安値をつけてからは、為替のドル高・ユーロ安基調が一巡して、ドル安・ユーロ高方向に戻ると、NY金は下げ一服の展開から1944ドル台まで戻りを見せた。ただ、NY金の戻りは一時的な動きとなり、引けにかけて1940ドルを挟んだ水準まで売り直された。
NY白金もNY金と同様に、前日からの流れを引き継いで続落した。NY白金の10月限は、序盤から為替のドル高・ユーロ安基調によって軟調地合いを維持すると、米国時間帯に916.9ドルまで下値水準を切り下げた。しかし、その後は、為替がドル安・ユーロ高方向に戻るとNY白金は929ドル台まで下げ幅を縮小した。ただ、NY白金の戻りは限定的となり、再び921ドル台まで売り直されるなど、軟調地合いは続いた。
NY金12月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金10月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
21日のWTI原油は小幅続落。WTI原油期近11月限は前日比0.03ドル安の89.63ドル、北海ブレント原油期近11月限は同0.23ドル安の93.30ドル。RBOBガソリン10月限は同0.07セント高の261.99セント、NYヒーティングオイル期近10月限は同4.12セント高の336.80セント。
昨日のWTI原油は、売り買い交錯する中、小幅続落した。WTI原油の11月限は、序盤から為替のドル高基調が圧迫要因となり88.37ドルまで続落した。しかし、安値をつけてからは、ロシアのエネルギー輸出の削減によって、WTI原油は急伸した。この日ロシアは、ベラルーシ・カザフスタン・アルメニア・キルギスタン以外へのガソリンとディーゼルの輸出を一時的に禁止することを発表した。このロシアの一時的なエネルギー供給の削減を受けて需給の引き締まり観測が拡大すると、WTI原油は出直りの動きから90.98ドルまで急伸した。ただ、WTI原油の91ドル近くまでの急伸は一時的な動きとなり、前日の米FOMCの政策金利の見通しによる年内あと1回の利上げの可能性が示唆されたことによって、米FRBによる金融引締めの長期化が懸念されると、WTI原油は89.50ドル前後の水準まで売り直された。
WTI原油期近11月限週足
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(CBOTコーン)
21日のシカゴコーンは急反落。期先12月限は前日比7.00セント安の475.25セント。
昨日のシカゴコーンは、為替のドル高基調や米国の輸出需要の低迷によって急反落した。シカゴコーンは、序盤から為替のドル高基調を背景に、ドル建てで取引されるトウモロコシは割高感から売りが先行すると、12月限は480.00セント割れの展開となった。更に、この日発表された米国の週間輸出成約高が、弱気な結果になるとシカゴコーンは474.00セントまで急反落した。米農務省が発表した9月8日から14日までの週間輸出成約高は、56万6900トンとロイター通信がまとめた予想レンジの55万~110万トンのレンジの下限近い結果となった。この弱気な週間輸出成約高を受けて、米国産トウモロコシの輸出需要の低迷を警戒した動きが、シカゴコーンの圧迫要因となった。
シカゴコーン期近12月限日足
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