(NY貴金属)
12日のNY金は、3営業日ぶりに反落。NY金期近12月限は前日比12.1ドル安の1935.1ドル、NY白金期近10月限は10.5ドル高の912.8ドル、NY銀期近12月限は同1.9セント高の2340.2セント。
昨日のNY金は、米国の消費者物価指数(CPI)の発表を控えた利益確定の売りと持ち高調整を背景に反落した。NY金の12月限は、序盤に為替のドル安・ユーロ高基調によって1940ドル台後半で推移していたが、欧州時間帯から為替のユーロ・ドル相場が徐々にドル高・ユーロ安方向に進むとNY金は上値水準を切り下げた。その後、米国時間帯に入ると、13日に発表される米CPIの発表を控えた利益確定の売りや持ち高調整によって、NY金は1929.9ドルまで崩れた。米CPIは、FRB(連邦準備制度理事会)が金融政策を判断する上で、重要なインフレ指標とされている。ただ、安値をつけてからは、為替がドル安・ユーロ高方向に戻ると、NY金は1930ドル台半ばまで下げ幅を縮小した。
NY白金は、続伸して910ドル台を回復して一時916ドル台まで上昇した。NY白金の10月限は、NY金と同様に為替のドル高・ユーロ安基調によって欧州時間帯から上値水準を切り下げ、米国時間帯に入ると894.5ドルまで下落した。しかし、安値をつけてからは、為替がドル安・ユーロ高方向に反転すると、NY白金は急速な戻り基調の展開から916.4ドルまで急伸した。安値からの戻り局面では、9月8日に安値893.3ドルを下抜けしなかったことによるテクニカルな買いと900ドル割れに対する安値拾いの買いが相場の下支え要因となった。
NY金12月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金10月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
12日のWTI原油は、急反発。WTI原油期近10月限は前日比1.55ドル高の88.84ドル、北海ブレント原油期近11月限は同1.42ドル高の92.06ドル。RBOBガソリン10月限は同0.92セント高の272.79セント、NYヒーティングオイル期近10月限は同3.39セント安の332.83セント。
昨日のWTI原油は、需給のひっ迫懸念の再燃によって急反発した。12日発表されたOPEC(石油輸出国機構)月報で、石油需要が2023年は日量244万バレル増、2024年は日量225万バレル増になるとの見通しを示した。インフレや高金利の状況の中、主要経済国の景気が堅調に推移していることから、来年までの石油需要は強い伸びになる従来通りの予想を維持した。この強気なOPEC月報の需要見通しを受けて、需給のひっ迫懸念が再燃するとWTI原油の10月限は89.37ドルまで急反発した。しかし、高値をつけてからは、90ドル近くまで急速に上昇したことによる、高値警戒や利益確定の売りが台頭して、引けにかけては88.70ドル台まで上げ幅を縮小した。
WTI原油期近10月限週足
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(CBOTコーン)
12日のシカゴコーンは、急反落。期先12月限は前日比9.25セント安の476.50セント。
昨日のシカゴコーンは、弱気な米国の農務省の需給報告によって急反落した。12日に発表された米農務省の需給報告で、2023~24年度の米国トウモロコシの期末在庫は、22億2100万ブッシェルと前月の22億0200万ブッシェルから上方修正した。世界全体のトウモロコシの期末在庫は、3億1399万トンとこちらも前月の3億1105万トンから上方修正となった。下方修正が予想されていた、米国の単収と生産高予想は、単収が173.8ブッシェルと8月の175.1ブッシェルから下方修正された。しかし、生産高予想は、151億1340万ブッシェルと8月の151.110万ブッシェルを上回った。この弱気な米農務省の需給報告を受けて、シカゴコーンの12月限は急反落して8月16日の安値の473.50セントまで崩れた。しかし、その後は、安値を更新しなかったことによって、値ごろやテクニカルの買いによって478セント台まで下げ幅を縮小する動きも見せた。
シカゴコーン期近12月限日足
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