(NY貴金属)
5日のNY金は急反落。NY金期近12月限は前週末比14.5ドル安の1952.6ドル、NY白金期近10月限は35.2ドル安の933.5ドル、NY銀期近12月限は同68.9セント安の2387.3セント。
連休明けのNY金は、為替のドル高基調と米国の長期金利の上昇によって急反落した。5日に発表された財新・S&Pグローバルの8月の中国サービス業PMI(購買担当者景況指数)は、51.8と前月の54.1を下回り8カ月ぶりの低水準となった。また、ドイツやユーロ圏の総合PMIも前月の水準から低下した。この中国や欧州の景気懸念によって、外国為替市場では主要通貨に対してドル高が進行した。更に、米FRB(連邦準備制度理事会)のウォラー理事のテレビインタビューで、将来の追加利上げの可能性を排除しない発言をしたことによって、米長期金利は上昇した。この為替のドル高基調や米長期金利の上昇を受けて、NY金の12月限は1950.6ドルまで急反落した。NY白金もNY金と同様に大幅安となった。NY白金の10月限は、為替のドル高・ユーロ安基調によってドル建てで取引される白金は割高感によって売りが先行して、950ドル割れの展開になると932.0ドルまで大幅続落した。下落局面では、NYパラジウムの値崩れも圧迫要因となっていた。
NY金12月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金10月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
5日のWTI原油は、大幅続伸。WTI原油期近10月限は前週末比1.14ドル高の86.69ドル、北海ブレント原油期近11月限は同1.04ドル高の90.04ドル。RBOBガソリン10月限は同1.02セント安の258.10セント、NYヒーティングオイル期近10月限は同11.46セント高の321.96セント。
連休明けのWTI原油は、産油国の供給削減方針の延長を背景に大幅続伸した。5日にサウジアラビアは、現在も継続している日量100万バレルの自主減産を12月末まで延長すると発表した。これに合わせて、ロシアも12月末まで日量30万バレルの原油輸出の削減を表明した。この両国の供給削減は、10月も継続すると市場では見られ織り込み済みだったが、12月末までの延長は予想外となった。この予想外の供給削減方針の延長によって、需給ひっ迫懸念が広がると、WTI原油の10月限は88.07ドルまで大幅続伸した。しかし、高値をつけてからは、中国や欧州の景気懸念や為替のドル高基調によって利益確定の売りが台頭するとWTI原油は86.40ドル台まで上げ幅を縮小した。
WTI原油期近10月限週足
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(CBOTコーン)
5日のシカゴコーンは、続伸。期先12月限は前週末比4.50セント高の486.00セント。
連休明けのシカゴコーンは、作柄の悪化懸念や原油相場の上昇によって続伸した。前週の乾燥した天候を背景に米国産トウモロコシの作柄悪化が警戒された。更に、原油相場の上昇もシカゴコーンの支援材料となった。シカゴコーンの12月限は、序盤に480.00セントを中心とした揉み合いの展開となったが、その後は買いが優勢になると488.75セントまで続伸した。シカゴコーンの引け後に発表された、作柄は、「優」と「良」の合計は53%と前週の56%から3ポイント後退している。
シカゴコーン期近12月限日足
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