(NY貴金属)
1日のNY金は反発。NY金期近12月限は前日比1.2ドル高の1967.1ドル、NY白金期近10月限は5.7ドル安の968.7ドル、NY銀期近12月限は同24.0セント安の2423.2セント。
週末のNY金は乱高下の展開の中、反発した。この日発表された弱気な米国の雇用統計の発表を受けて、NY金の12月限は米国取引時間帯の序盤に1980.2ドルまで上昇した。8月の米雇用統計は、非農業部門の就業者数が18万7000人増加となり市場予想の17万人増を上回った。しかし、失業率が3.8%と前月の3.5%から悪化し、インフレに影響する平均時給は前年比4.3%上昇と伸びが前月の4.4%から小幅鈍化した。この弱気な内容となった米雇用統計を受けて、米国の追加利上げの後退観測が広がると、米長期金利の低下と為替のドル安・ユーロ高の動きがNY金の支援材料となった。ただ、NY金の1980ドル台の上昇は一時的な動きとなり、その後発表されたISM製造業PMI(購買担当者景況指数)が強気な結果になるとNY金は1960.7ドルまで急落した。8月のISM製造業PMIは47.6と前月の46.4から上昇し市場予想の47.0を上回った。この強気なISM製造業PMIによって、低下していた米長期金利が上昇に転じ為替がドル高・ユーロ安基調になるとNY金は崩れた。その後は、米長期金利の上昇と為替のドル高・ユーロ安基調が一巡するとNY金は安値から出直りの動きとなり1968ドル台まで買い直される動きとなった。NY白金は、3営業日連続で下落した。NY白金の10月限は、NY金と同様に、弱気な米雇用統計の発表後に為替のドル安・ユーロ高方向の動きによって995.0ドルまで急伸した。しかし、その後は、強気なISM製造業PMIの発表後に、為替がドル高・ユーロ安基調になるとNY白金は967.5ドルまで売り込まれた。
NY金12月限日足
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NY白金10月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
1日のWTI原油は、大幅続伸。WTI原油期近10月限は前日比1.79ドル高の84.75ドル、北海ブレント原油期近11月限は同1.72ドル高の88.55ドル。RBOBガソリン10月限は同2.53セント高の259.12セント、NYヒーティングオイル期近10月限は同0.81セント安の310.50セント。
週末のWTI原油は、需給ひっ迫観測の強まりによって大幅続伸した。OPECプラスの年末までの協調減産の継続やサウジアラビアの自主減産とロシアの輸出削減が10月も続く見通しが、引き続きWTI原油の買い材料となった。更に、週末の弱気な米雇用統計による追加利上げ観測の後退や石油掘削リグの稼働数が512基と昨年2月以来の低水準も支援材料となった。この強気な材料によってWTI原油の10月限は序盤から1本調子に上昇すると86.06ドルまで大幅続伸した。WTI原油の86ドル台は2022年7月以来となっている。
WTI原油期近10月限週足
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(CBOTコーン)
1日のシカゴコーンは、反発。期先12月限は前日比3.25セント高の481.50セント。
週末のシカゴコーンは、新たな材料不足の中、反発した。シカゴコーンの12月限は、序盤から480セントを挟んだ展開となったが、その後は、WTI原油の上昇や持ち高調整の動きによって反発すると485.25セントまで上昇した。しかし、高値をつけてからは、為替のドル高・ユーロ安基調によってドル建てで取引されるシカゴコーンは割高感から482セント台まで上げ幅を縮小した。
シカゴコーン期近12月限日足
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