(NY貴金属)
25日のNY金は続落。NY金期近12月限は前日比7.2ドル安の1939.9ドル、NY白金期近10月限は5.2ドル高の948.2ドル、NY銀期近9月限は同0.4セント高の2423.4セント。
週末のNY金は、米国の利上げ長期化懸念によって続落した。NY金の12月限は、ジャクソンホール会議でのパウエル米FRB(連邦準備制度理事会)議長の講演前に思惑の買いによって1950.4ドルまで上昇したが、その後、1931.0ドルまで急落した。パウエル米FRB議長は講演で、米国のインフレは鈍化しているが、「依然として高すぎる」と明言し、「適切なら、さらに利上げする用意がある」と強調した。このタカ派的な発言によって、米長期金利の上昇や為替のドル高基調がNY金の急落要因となった。ただ、安値をつけてからは、上昇していた米長期金利が水準を切り下げ、為替がドル安方向に戻ると、NY金は出直りの動きから1942ドル台まで下げ幅を縮小した。一方、NY白金は、前日からの強調地合いを維持して続伸した。NY白金の10月限は、序盤から買いが先行する展開となり、パウエル米FRB議長の講演前に955.7ドルまで続伸した。その後、為替のドル高・ユーロ安基調や他の貴金属市場の値崩れによって、NY白金は936.8ドルまで急反落した。しかし、安値をつけてからは、為替のドル安・ユーロ高方向の戻りや他の貴金属市場の出直りの動きによってNY白金は953ドル台まで買い直された。
NY金12月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金10月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
25日のWTI原油は、続伸。WTI原油期近10月限は前日比0.78ドル高の79.83ドル、北海ブレント原油期近10月限は同1.12ドル高の84.84ドル。RBOBガソリン9月限は同9.64セント高の287.64セント、NYヒーティングオイル期近9月限は同15.11セント高の330.75セント。
週末のWTI原油は、波乱の展開の中で続伸した。WTI原油は、序盤に産油国の供給削減による需給の引き締まり観測が引き続き買い材料となり、10月限は80.45ドルまで続伸した。一部のアナリストは、供給削減の主導役となっているサウジアラビアの日量100万バレルの自主減産を10月も継続すると予測している。しかし、高値をつけえてからは、ジャクソンホール会議でのパウエル米FRB議長のタカ派的な講演をきっかけに、米国のエネルギー需要の後退懸念が台頭すると、WTI原油は78.14ドルまで急反落した。ただ、WTI原油の値崩れは一時的な動きとなり、その後は、他の商品市場と同様に出直りの動きから80.30ドル台まで買い直された。
WTI原油期近10月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
(CBOTコーン)
25日のシカゴコーンは小幅続落。期先12月限は前日比0.25セント安の488.00セント。
週末のシカゴコーンは、売り買い交錯する中、小幅続落した。昨日実施されたアイオワの実施調査は、トウモロコシの収量が1エーカー当たり182.80ブッシェルの予測となり、前年平均の183.81ブッシェルや3年平均の184.13ブッシェルをわずかに下回った。ミネソタ州の実地調査は、1エーカー当たり181.34ブッシェルの予測となり、前年平均の190.39ブッシェルや3年間平均の187.64ブッシェルを下回った。この両州の平均を下回った単収を受けて、シカゴコーンの12月限は493.00セントまで上昇した。しかし、高値をつけてからは、ジャクソンホール会議でのパウエル米FRB議長の講演後から、為替のドル高基調や商品市場の値崩れによってシカゴコーンも上値水準を切り下げ486.00セントまで下落した。
シカゴコーン期近12月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
ツイッター:https://twitter.com/@tazawa_fujitomi