(NY貴金属)
15日のNY金は続落。NY金期近12月限は前日比8.8ドル安の1935.2ドル、NY白金期近10月限は14.6ドル安の892.2ドル、NY銀期近9月限は同5.2セント安の2265.6セント。
昨日のNY金は、為替のドル高・ユーロ安基調と中国の需要の後退懸念によって続落した。NY金の12月限は序盤から軟調地合いとなり、7月の中国の小売売上高が前年比2.5%増と前回の3.1%増から鈍化すると、同国の金需要の後退が警戒され1930ドル半ばまで続落した。その後も、売り有利の展開となり、7月の米国の小売売上高が強気な内容になるとNY金は一段の下落を見せた。7月の米小売売上高は、前月比0.7%増と市場予想の0.4%を大きく上回り4カ月連続のプラスとなった。変動の激しい自動車と自動車部品を除くコアも1.0%増となり、市場予想の0.4%増より強い内容となった。この堅調な消費動向を示す内容を受けて、米FRB(連邦準備制度理事会)による利上げ打ち止め観測が後退すると、為替がドル高・ユーロ安基調となり、NY金は1927.5ドルまで直近の安値を更新した。その後は、為替がドル安・ユーロ高方向に戻ると、NY金が1944ドル台まで買われる展開となったが、為替のドル安・ユーロ高方向の戻りは一時的となり、引けにかけて再びドル高・ユーロ安基調に動くとNY金は1932ドル台まで売り直された。NY白金も為替のドル高・ユーロ安基調によって続落した。NY白金の10月限もNY金と同様に為替のドル高・ユーロ安基調によって軟調地合いとなり、強気な米国の経済指標が発表されると882.6ドルまで直近の安値を更新した。安値をつけてからは、897ドル台まで一時的な戻りを見せたが、引けにかけて891ドルを挟んだ水準まで売り直された。
NY金12月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金10月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
15日のWTI原油は大幅続落。WTI原油期近9月限は前日比1.52ドル安の80.99ドル、北海ブレント原油期近10月限は同1.32ドル安の84.89ドル。RBOBガソリン9月限は同5.86セント安の284.76セント、NYヒーティングオイル期近9月限は同6.03セント安の302.80セント。
昨日のWTI原油は、中国の景気先行き不透明感によるエネルギー需要の後退懸念と米銀行の信用格付け引き下げリスクによって大幅続落した。この日発表された7月の中国の小売売上高は、前年比2.5%増と前回の3.1%増から鈍化した。更に、不動産開発投資や鉱工業生産の増加率も前月を下回った。この弱気な中国の経済指標によって、同国のエネルギー需要の後退懸念が圧迫要因となった。また、格付け大手フィッチ・レーティングスがJPモルガン・チェースを含む米銀行の信用格付けを引き下げる可能性を警告したことによって、市場ではリスク回避の動きが活発化した。この弱気な材料によって、WTI原油の9月限は、82.90ドル台の高値水準から80.40ドルまで大幅続落した。
WTI原油期近9月限日足
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(CBOTコーン)
15日のシカゴコーンは大幅続落。期先12月限は前日比12.25セント安の475.50セント。
昨日のシカゴコーンは、米国の作付け改善や為替のドル高基調、中国の景気先行き不透明感によって大幅続落した。昨日発表された米国の作柄報告で「優」と「良」の合計の割合が59%と前回の57%より改善され、市場予想の58%を上回った。更に、為替のドル高基調によってドル建てで取引される商品の割高感や中国の景気先行き不透明感による穀物需要の後退懸念が圧迫要因となった。この弱気な材料によって、シカゴコーンの12月限は、前日の安値481.00セントを下抜けすると473.75セントまで安値を更新した。
シカゴコーン期近12月限日足
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