(NY貴金属)
26日のNY金は続伸。NY金期近8月限は前日比6.4ドル高の1970.1ドル、NY白金期近10月限は4.6ドル安の972.0ドル、NY銀期近9月限は同14.6セント高の2497.0セント。
昨日のNY金は、米国のFOMC(連邦公開市場委員会)後に1980ドル付近まで上昇したが、その後は上げ幅を縮小した。NY金の8月限は、米FOMCの声明の発表前まで、売り買いが交錯する展開となり1960ドル台半ばから1970ドル台半ばのレンジで推移した。その後、米FOMCの声明で、25ベーシスポイント(bp)の利上げが決定すると、米長期金利の低下と為替のドル安基調によってNY金は1979.9ドルまで続伸した。しかし、高値をつけてからは、低下していた米長期金利が上昇に転じ為替がドル高方向に戻ると、NY金は1973ドル台まで上げ幅を縮小した。パウエル米FRB(連邦準備制度理事会)議長は記者会見で、9月以降の金融政策については「経済指標次第」との見解を示し、NY金の過度な値動きは起こらなかった。注目された米FOMCを経過し、市場では今晩のECB(欧州中央銀行)の金融政策が注目されている。ECBの金融政策の発表は、日本時間21時15分となっている。一方、NY白金は反落した。NY白金の10月限は、米国取引時間帯にNYパラジウムの値崩れによって959.6ドルまで急反落した。ただ、安値をつけてからは、米FOMCを控え持ち高調整の買い戻しの動きから973ドル台まで戻りを見せた。その後、米FOMCの声明後から、為替がドル安基調に進むとNY白金は978.3ドルまで上昇したが、引けにかけて973ドル台まで売り直された。
NY金8月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金10月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
26日のWTI原油は急反落。WTI原油期近9月限は前日比0.85ドル安の78.78ドル、北海ブレント原油9月限は前日比0.72ドル安の82.92ドル。RBOBガソリン8月限は同5.39セント高の290.72セント、NYヒーティングオイル期近6月限は同6.53セント高の284.29セント。
昨日のWTI原油は、乱高下の展開の中、5営業日ぶりに反落した。WTI原油の9月限は、引き続き中国のエネルギー需要の拡大期待や産油国の供給引締めを背景に79.77ドルまで上昇した。しかし、その後は、米FOMCを控えた持ち高調整による売り圧力が強まると、WTI原油は上値水準を切り下げる展開となった。下落局面では、米EIAの在庫統計で、原油在庫が前週比60万バレルの減少にとどまり市場予想の同200万バレルの減少を大きく下回ると、需給の引き締まり観測の後退が圧迫要因になり、WTI原油は78.55ドルまで急反落した。ただ、安値をつけてからは、下げ一服に展開になると、引けにかけて78.90ドル台まで下げ幅を縮小した。
WTI原油期近9月限日足
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(CBOTコーン)
26日のシカゴコーンは大幅続落。期先12月限は前日比17.00セント安の548.25セント。
昨日のシカゴコーンは、シカゴ小麦の急落や米コーンベルトの降雨による作柄改善期待によって大幅続落した。シカゴ小麦は、年次クロップツアーで、ノースダコタ州南部と中東部の春小麦の収穫高が5年平均を上回ると予想されたことが急落要因となった。更に、NATO(北大西洋条約機構)が、黒海経由のウクライナ産穀物の輸出合意を破棄したロシアを非難した上で、黒海地域の監視の強化方針もシカゴ小麦の売り材料となった。また、米コーンベルトで降雨が確認され、週末にかけてもにわか雨が続く予報によって、トウモロコシの作柄改善の期待が売り圧力を強めた。このシカゴ小麦の急落と米コーンベルトの降雨予報によってシカゴコーンの12月限は一時544.75セントまで大幅続落した。
シカゴコーン期近12月限日足
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