JPXの金標準は前日比変わらずの8874円で日中取引を終えました。
金価格は、7月14日安値8661円を示現した後は10日EMA(8811円近辺)や25日EMA(8806円近辺)を上抜けて10日週の下落から一転上昇し、今週は一貫して買い優勢の展開が続きました。
特に大きく上昇した19営業日の相場では、18日に発表された、米小売売上高が前月比0.2%増と、市場予想の0.5%増を下回ったほか、鉱工業生産指数は前月比0.5%低下し、2カ月連続で市場予想の横ばいを下回りました。
これにより、米連邦準備理事会(FRB)の利上げが長引くとの観測が後退し、利上げが今月で打ち止めになるとの見方が拡大したことで、債券買いが優勢となり、米長期金利低下を好感した金買いに大幅続伸となりました。
その後、ドル建て金が20日の相場で一時1987.39ドルまで上昇する場面もありましたが、20日の米国時間で発表された、前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったことが分かると、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ継続が意識されて、米10年債利回りが一時3.8701%前後まで急伸し、米ドル/円が再び140円台に乗せたことから、JPXの金標準は高値圏を維持するカタチとなっています。
来週は、25日・26日に 米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、政策金利発表とパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の定例記者会見が行われます。そして、27日は欧州中央銀行(ECB)政策金利発表、27日・28日には日銀金融政策決定会合と政策金利発表があり、ビッグイベントが目白押しとなるため、金融マーケットは値動きの激しい一週間となりそうです。
(15:20執筆)
投資助言サービス担当 テクニカルアナリスト 村石
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