(NY貴金属)
17日のNY金は反落。NY金期近8月限は前日比8.0ドル安の1956.4ドル、NY白金期近10月限は3.2ドル高の987.5ドル、NY銀期近9月限は同17.6セント安の2501.8セント。
昨日のNY金は、米長期金利とドル相場の動きに翻弄され反落した。先週のインフレの鈍化傾向を示す経済指標の発表を受けて、米FRB(連邦準備制度理事会)の利上げ長期化懸念が後退する中、景気や雇用の底堅さも続いていることから、早期利上げ停止の懐疑的な見方もあって、昨日の米長期金利やドル相場は乱高下を見せた。この米長期金利とドル相場の不安定な動きの中、NY金の8月限は序盤から軟調地合いとなり、米長期金利が上昇しドル高基調局面になると1949.0ドルまで急反落した。しかし、安値をつけてからは、米長期金利の低下と為替のドル安方向の戻りによって1960ドル台まで下げ幅を縮小した。一方、NY白金は、続伸した。NY白金の10月限は、NY金と同様に為替のドル高基調によって973.0ドルまで下落する動きとなったが、安値をつけてからは、為替のドル安方向の戻りとNYパラジウムの反発が支援材料となり991.3ドルまで続伸した。しかし、引けにかけては、ドル安基調が一巡するとNY白金は987ドル台まで上げ幅を縮小した。
NY金8月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金10月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
17日のWTI原油は続落。WTI原油期近8月限は前日比1.27ドル安の74.15ドル、北海ブレント原油9月限は同1.37ドル安の78.50ドル。RBOBガソリン8月限は同1.20セント安の263.17セント、NYヒーティングオイル期近6月限は同3.37セント安の256.42セント。
昨日のWTI原油は、弱気な中国の経済指標をきっかけにエネルギー需要の減退懸念が、圧迫要因となって続落した。昨日発表された、中国の2023年4~6月期のGDP(国内総生産)が、実質ベースで前年比6.3%増加となった。新型コロナウイルスのロックダウンが実施されていた頃より大幅な成長となったが、市場予想の7.3%増を下回り、中国経済の回復による需要を見込んでいた投機筋の手仕舞いが膨らむと、WTI原油の8月限は73.84ドルまで続落した。その後は、サウジアラビアやロシアの供給引締めが相場の下支えとなり、WTI原油は75.10ドルまで戻りを見せたが、引けにかけては74ドル割れ目前まで売り直された。
WTI原油期近8月限日足
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(CBOTコーン)
17日のシカゴコーンは、急反落。期先12月限は前日比7.75セント安の506.00セント。
昨日のシカゴコーンは、乱高下の展開から急反落した。黒海経由のウクライナ産穀物の輸出を巡り、ロシアが穀物輸出合意の効力の停止を表明した。この輸出合意の停止を受けて、小麦市場の上昇に引っ張られ、シカゴコーンの12月限は526.50セントまで上昇した。しかし、高値をつけてからは、ロシアが再び合意を更新する可能性によって上昇は一時的な動きとなり、その後、急反落の展開となった。更に、この日発表されるトウモロコシの作柄で「優・良」の合計が、前週の55%より2ポイントの改善されるとの予想が圧迫要因になり、シカゴコーンの12月限は503.25セントまで売り込まれた。
シカゴコーン期近12月限日足
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