(NY貴金属)
12日のNY金は大幅続伸。NY金期近8月限は前日比24.6ドル高の1961.7ドル、NY白金期近10月限は24.2ドル高の956.6ドル、NY銀期近9月限は同102.9セント高の2431.0セント。
昨日のNY金は、米FRB(連邦準備制度理事会)による利上げの長期化懸念の後退が支援材料となって大幅続伸した。米国の6月のCPI(消費者物価指数)は、前年比3.0%と前回の4.0%から伸び率は大幅に低下して2年3カ月ぶりに4.0%を割った。コアCPIも前年比4.8%と、前回の5.3%や市場予想の5.0%を下回った。このインフレ鈍化傾向を示すCPIの結果を受けて、米FRBの利上げの長期化懸念が後退すると、米長期金利の低下や為替のドル安基調がNY金の支援材料となり、8月限は1965.1ドルまで上昇した。NY白金もNY金と同様に大幅上昇した。NY白金の10月限は、序盤に930ドル台前半の水準で推移していたが、その後、弱気な米CPIの結果を受けて、為替のドル安・ユーロ高基調が支援材料となり964.0ドルまで急上昇した。しかし、高値をつけてからは、為替のドル安・ユーロ高基調が一巡し、NY白金は950ドル台半ばまで上げ幅を縮小する動きも見せた。
NY金8月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金10月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
12日のWTI原油は続伸。WTI原油期近8月限は前日比0.92ドル高の75.75ドル、北海ブレント原油9月限は同0.71ドル高の80.11ドル。RBOBガソリン8月限は同4.43セント高の266.70セント、NYヒーティングオイル期近6月限は同1.59セント高の259.96セント。
昨日のWTI原油は、米FRBによる利上げの長期化懸念の後退が支援材料となって続伸した。WTI原油の8月限は、序盤に75ドルを挟んだ展開となったが、その後、弱気な米CPIの結果によって利上げの長期化懸念の後退が高まり、エネルギー需要の減退懸念が和らぐと、WTI原油は76ドル台まで急伸した。しかし、その後に発表された米EIA(エネルギー情報局)の在庫統計で、原油在庫が市場予想の50万バレル増に対し590万バレル増と大幅な積み増しになると、WTI原油は75.20ドル台まで上げ幅を縮小した。ただ、WTI原油の下押しは限定的となり、為替のドル安基調による割安感から下押し局面では買い拾われ76ドル前後まで再び上昇した。
WTI原油期近8月限日足
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(CBOTコーン)
12日のシカゴコーンの急反落。期先12月限は前日比17.75セント安の483.75セント。
昨日のシカゴコーンは、弱気な米農務省の需給報告が圧迫要因となって急反落した。米農務省の需給報告で、2023~24年度の米トウモロコシの生産高見通しは、153億2000万ブッシェルと前月の152億6500万ブッシェルから上方修正し、市場予想の152億3400万ブッシェルも上回った。また、2023~24年度の期末在庫見通しは、22億6200万ブッシェルとこちらも前月の22億5700万ブッシェルや市場予想の22億6000万ブッシェルを上回った。この弱気な米農務省の需給報告を受けて、シカゴコーンの12月限は急落して、7月5日の安値485.50セントを下抜けすると481.75セントまで安値を更新した。
シカゴコーン期近12月限日足
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