(NY貴金属)
30日のNY金は急反発。NY金期近8月限は前日比11.5ドル高の1929.4ドル、NY白金期近10月限は6.4ドル高の913.2ドル、NY銀期近9月限は同22.2セント高の2302.0セント。
週末のNY金は、米長期金利の低下と為替のドル安方向の動きによって急反発した。週末に発表された、米国の5月の個人消費支出(PCE)価格指数が、前年比3.8%と前月の4.4%から伸び率が2か月ぶりに低下した。更に、伸び率の4.0%割れは2021年5月以来の低水準となった。この弱気なPCEの発表を受けて、インフレ圧力に対する警戒感がやや後退すると、米長期金利が低下して為替はドル高方向に進んだ。米長期金利の低下と為替のドル安基調は、NY金にとって支援材料となり、8月限は1930.8ドルまで急反発した。しかし、コアPCEは依然として高い水準を維持していることから、利上げ継続観測も根強く、その後はNY金の上値を抑える動きも見せた。NY白金も3営業日ぶりに反発した。NY白金もNY金と同様に為替のドル安基調が支援材料となり、NY白金の10月限は917.3ドルまで反発した。しかし、高値をつけてからは、為替のドル安基調が一巡すると、NY白金は910ドル挟んだ水準まで上げ幅を縮小した。
NY金8月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金10月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
30日のWTI原油は続伸。WTI原油期近8月限は前日比0.78ドル高の70.64ドル、北海ブレント原油8月限は同0.56ドル高の74.90ドル。RBOBガソリン7月限は同1.63セント高の263.40セント、NYヒーティングオイル期近6月限は同3.26セント高の244.82セント。
週末のWTI原油は、為替のドル安基調が支援材料となり3営業日連続で上昇した。昨日の発表された、5月の米PCEの伸び率は、前月比3.8%と前月の4.4%から低下し、2021年5月以来の4.0%を割り込んだ。この弱気な米PCEの伸び率によって、為替がドル安方向に進むと、ドル建てで取引されるWTI原油は割安感から買われた。WTI原油の8月限は、米PCEの発表前まで70ドル付近で推移していたが、発表後は71.04ドルまで上昇した。しかし、コアPCEは依然として高い水準を維持していることから、利上げ継続観測も根強く、為替のドル安が一巡すると、WTI原油の上げ一服の動きから70ドル半ばまで上げ幅を縮小した。
WTI原油期近8月限日足
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(CBOTコーン)
30日のシカゴコーンは大幅続落。期近7月限は前日比26.5セント安の554.50セント、新穀12月限は同33.75セント安の494.75セント。
週末のシカゴコーンは、弱気な作付面積によって大幅続落した。米農務省が発表した2023年度のトウモロコシの作付け面積は、9409万6000エーカーと市場予想の9185万3000エーカーより大きく上回った。更に、この日も米コーンベルトで降雨が確認され、恵みの雨による乾燥リスクは、また後退した。この作付面積による生産高の増加観測と恵みの雨による作柄改善が、シカゴコーンの圧迫要因となり、新穀12月限は500セントを割れると493.00セントまで大幅続落した。ちなみに、四半期在庫は、41億1000万ブッシェルとなり、市場予想の42億5500万ブッシェルを下回った。
シカゴコーン期近12月限日足
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