(NY貴金属)
29日のNY金は続落。NY金期近8月限は前日比4.3ドル安の1917.9ドル、NY白金期近10月限は18.1ドル安の906.8ドル、NY銀期近7月限は同2.86セント安の2279.8セント。
昨日のNY金は、米長期金利の上昇によって一時1900ドル割れ寸前まで売り込まれた。昨日発表された、米国の新規失業保険申請件数は23万9000件と前週比2万5000件の減少となった。2023年1~3月期の実質GDP(国内総生産)の確報値は、前期比2.0%の増加となり、改定値の1.3%増から大幅修正された。個人消費も改定値の3.8%増から確報値は4.2%増となった。この強気な米経済指標の結果を受けて、米長期金利が上昇し、為替がドル高基調に進むと、NY金の8月限は1900.6ドルまで売り込まれた。しかし、安値をつけてからは、1900ドル台を維持したことや安値拾いの買いによって、NY金は1921ドル台まで戻るなど波乱の動きを見せた。ただ、NY金の1920ドル台の戻りは一時的な動きになり、引き続き米長期金利の上昇と為替のドル高基調が圧迫要因となり、再びNY金は1910ドル台半ばまで売り直された。NY白金も続落して900ドル割れとなった。NY金と同様に、米長期金利の上昇と為替のドル高基調によってNY白金の10月限は続落し、900ドルを割り込むと897.0ドルまで大幅続落した。NY白金の900ドル割れは2022年10月中旬以来となる。しかし、安値をつけてからは、NY金の戻り基調によって、NY白金も下げ一服の展開から908ドル台まで下げ幅を縮小した。ただ、NY金と対照的にNY白金の戻りは限定的となっている。
NY金8月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金7月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
29日のWTI原油は続伸。WTI原油期近8月限は前日比0.30ドル高の69.86ドル、北海ブレント原油8月限は同0.31ドル高の74.34ドル。RBOBガソリン7月限は同1.43セント高の261.77セント、NYヒーティングオイル期近6月限は同0.89セント高の241.56セント。
昨日のWTI原油は、売り買い交錯する中、続伸した。前日の強気な米在庫統計による需給の引き締めをが序盤から支援材料となり、WTI原油の8月限は70.60ドルまで上昇した。しかし、高値をつけてからは、米国の強気な経済指標によって、米FRB(連邦準備制度理事会)による追加利上げ観測の高まりから、為替のドル高基調がWTI原油の圧迫要因となり、68.93ドルまで急反落した。しかし、WTI原油の下押しは一時的な動きになり、その後は69.80ドル前後まで買い直された。
WTI原油期近8月限日足
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(CBOTコーン)
29日のシカゴコーンは続落。期近7月限は前日比9.00セント安の581.00セント、新穀12月限は同8.25セント安の528.50セント。
昨日のシカゴコーンは、引き続き米コーンベルトの恵みの雨による乾燥リスクの後退と為替のドル高基調が圧迫要因となって、期近・新穀とも続落した。米国トウモロコシの主産地であるアイオワ州からイリノイ州にかけて嵐となり、生育に必要となる土壌水分の水分量まで改善された模様。更に、中西部の所々で今後2週間の降雨の予報となり、受粉期を控え作柄の改善が高まっている。この米コーンベルトの恵みの雨によって、新穀12月限は526.25セントまで続落した。今晩は、米国の四半期在庫や作付意向面積の発表が予定されている。発表は日本時間1時となっており注目したい。
シカゴコーン期近12月限日足
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