(貴金属市場)
28日の金標準は反落。金標準の4月限は前日比18円安の8857円、新甫6月限は8859円。
夜間立会の金標準は、NY金の急反落によって4月限は8832円まで下落したが、その後、為替の円安基調の動きから8850円前後の水準まで戻りを見せた。NY金は、欧米の追加利上げ観測の高まりから米長期金利の上昇が圧迫要因となり、8月限は1919.8ドルまで急反落した。日中立会は、為替が朝方から円高方向に進むと金標準は8840円まで売り直されたが、その後は、為替の円安方向への戻りとNY金の小幅反発によって金標準は8858円まで下げ幅を縮小した。
日中のNY金はプラス圏とマイナス圏を行き来する動きとなっている。今晩はECBフォーラムで、パウエル米FRB(連邦準備制度理事会)議長・ラガルドECB総裁・植田和男日銀総裁・ベイリー英イングランド銀行(中央銀行)総裁によるパネル討論会が予定されている。市場では、主要中銀総裁の発言内容が注目され、それまでは様子見の展開が想定される。討論会は、日本時間22時30分に開催される。金標準は、日中に8850円台まで戻りを見せているが、欧米の追加利上げ観測によるNY金の軟調地合いによる、下振れが警戒される。更に、急速な円安の動きに対して、27日に鈴木財務相が記者会見で「行き過ぎた動きに対し、適切に対応する。」と述べていることから、日本政府の為替介入の動きも注意したい。
金標準の日足チャート
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