(NY貴金属)
20日のNY金は急落。NY金期近8月限は前日比23.5ドル安の1947.7ドル、NY白金期近7月限は19.3ドル安の968.0ドル、NY銀期近7月限は同89.2セント安の2323.4セント。
休場明けのNY金は、強気な米経済指標による、米FRB(連邦準備制度理事会)の追加利上げ観測が台頭し急落した。米国の5月の住宅着工件数が、前月比21.7%増の163万1000戸と、前回の140万1000戸や市場予想の140万戸より大きく上回った。この強気な住宅着工件数によって、米FRBによる7月の米FOMC(連邦公開市場委員会)での追加利上げ観測が台頭すると、為替がドル高方向に進みNY金は急落し、8月限は1940.8ドルまで売り込まれた。しかし、安値をつけてからは、為替のドル高基調が一巡して、ドル安方向に戻るとNY金は1950ドル台まで下げ幅を縮小した。NY白金は続落して直近の安値を更新した。NY白金の7月限は、NYパラジウムの下落や為替のドル高基調によって956.3ドルまで売り込まれ、直近の安値を更新した。しかし、その後は、為替のドル高基調が一巡して、ドル安方向に戻ると、NY白金は960ドル後半まで下げ幅を縮小した。
NY金8月限日足
※チャート画像は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドのWin-Station(R)によるものです。当該画像の著作権は、同社に帰属します。
NY白金7月限日足
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(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
20日のWTI原油は反落。WTI原油期近8月限は前日比0.74ドル安の71.19ドル、北海ブレント原油8月限は同0.19ドル高の75.90ドル。RBOBガソリン7月限は同7.13セント安の260.92セント、NYヒーティングオイル期近6月限は同7.60セント安の247.54セント。
休場明けのWTI原油は、中国のエネルギー需要の不透明感を警戒して反落した。中国人民銀行(中央銀行)は、景気浮揚対策として政策金利に当たる最優遇貸出金利(LPR)を10カ月ぶりに引き下げた。1年物と5年物を0.10%引き下げたが、5年物の引き下げ幅が事前予想よりも小さかったことによって、景気浮揚への効力は限定的との見方が強まった。また、中国石油天然気集団(CNPC)研究部門の専門家が、2023年の中国の石油需要予想を当初見通しから下方修正した。これによって、中国のエネルギー需要の不透明感が台頭すると、WTI原油の8月限は為替のドル高基調もあって69.76ドルまで売り込まれた。しかし、安値をつけてからは、為替のドル高基調が一巡すると、WTI原油は出直りの展開となり71.30ドル台まで買い直される動きも見せた。
WTI原油期近8月限日足
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(CBOTコーン)
20日のシカゴコーンの期近は続伸。期近7月限は前日比3.50セント高の643.75セント、新穀12月限は横ばいの597.50セント。
休場明けのシカゴコーンの期近は、輸出需要の改善期待によって続伸した。台湾のMFIGが、国際入札で動物飼料用のトウモロコシを最大6万5000トン程度買い付けした。買い付け先には、ブラジル・アルゼンチンのほか米国も含まれており、米国の輸出改善期待によって、期近7月限は647.00セントまで続伸した。期先は、引き続き産地の干ばつ懸念によって609セントまで上昇したが、その後は597セントまで戻りを見せた。
シカゴコーン期近7月限日足
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