★メキシコ銀行(中央銀行)が9日に政策金利を現行の10.50%から過去最高水準となる11.00%へ引き上げることを決定した。前回のFOMCが25bpの利上げであったことに対し、今回メキシコ中銀は50bpの利上げ幅を維持するなど、市場予想の25bpを上回る利上げを実施した。また、声明文でも『次回の政策会合に向けて利上げ幅を小さくすることができると考えている』と言及するなど、次回以降の追加利上げも示唆した。各国際機関や格付け機関が今年のメキシコ成長率は鈍化すると予想するなか、利上げ継続による経済への影響も懸念されるが、基本的にはメキシコペソにとってプラス材料として意識される。
その中で、メキシコペソ/円もレンジ相場から上放れの様相となってきた。ボリンジャーバンド(パラメータ:21、±1σ、±2σ、±3σ)は±3σのバンド幅が拡張するエクスパンションの様相となり、一目均衡表の雲の上限を上抜けしてきた。そのため、上値トライの動きになりやすい。
一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%D:92.34%、Slow%D:86.45%と買われ過ぎ過熱感が出ている。ただ、モメンタムオシレーターでは、トレンド発生時は買われ過ぎ・売られ過ぎ過熱感が継続するダマシが発生しやすいので注意する必要がある。現在、トレンドが発生してきていることから、しばらくは高水準で張り付く展開となりやすい。
雲上限を上抜けしたことで、下落調整的な動きではサポートとして7.0725円が意識される。一方で、上値ではプラス3σの7.1896円が意識される。
現在は一旦レンジ相場から上抜けしたことで、利食い売りが出て上値が重くなっている。しかし、テクニカル的には上値トライの動きになりやすいので注意が必要。