★ドル/円の長期トレンドを示す月足では、上向きの12カ月SMA(赤線)がサポートとして意識されドル急落にも関わらず下ひげを伴って下げ止まる展開になった。そのため、一旦は売り方からの買戻しも入りやすくリバウンド的な動きになりやすい。
ドルの急落に伴って買い方からの投げ売りと新規投機筋のドル売りが強まった。しかし、投げ売り一巡と12カ月SMAを一旦下抜けしたものの、ドル押し目買いが優勢となり12ヵ月SMAを回復した。そのため、一転して売り方の手仕舞いから反転する展開になりやすく、売り方の勢いも鈍化している。
日米2年債金利差は11月7日4.770%がピークとなり、12月16日4.219%がボトムとなり、その後は再び拡大傾向にあり12月27日終値では4.36%まで縮小している。また、日米10年債金利差は10月24日の3.996%がピークとなり、12月7日3.174%がボトムとなり12月27日終値では3.391%まで縮小している。20日には日銀政策決定会合で、想定外に長短期の金利を操作するイールド・カーブ・コントロール(YCC)において長期金利の変動幅を目標値(ゼロ金利)の『±0.25%程度』から『±0.5%程度」に変更した。そのため、円ショートしていた投資家からの手仕舞い売りに『フラッシュ・クラッシュ』的に急落する結果になった。これは一時の動きになりやすい。
市場が落ち着いた結果、日米金利差の拡大からもリバウンドの動きになっている。
ただし、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、買われ過ぎ高水準から%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きになっていることは、リバウンドも一時的な動きになりやすいので注意が必要だ。もし、12ヵ月SMAを下抜けするようなら、24ヵ月SMA(青線)が位置する121.18円近辺まで円高が進むので注意が必要となる。
★ドル/円の中期トレンドを示す週足でも、上向きの52週SMA(緑線)がサポートとして意識されドル急落にも関わらず下ひげを伴って下げ止まる展開になった。そのため、中期トレンドでも一旦は売り方からの買戻しも入りやすくリバウンド的な動きになりやすい。
26週SMAを下向けると上値が重くなり、12月23日週には月足同様に下値トライとなる下押しバイアスが強まったが、52週SMA下げ止まったことで売りい純となり売り方の手仕舞い的な買戻しが入りやすい。
中期トレンドでのストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、売られ過ぎ低水準から%Dが徐々に横ばいになってきていることも下向きの勢いが鈍化していることを示している。
上記で述べたように日米金利差が再拡大していることもあり、ドルの買戻しが入りやすい地合いとなっている。
そのため、週足でもドルのリバウンドが意識される展開になりやすい。
戻り上値目処とすれば、26週SMA(青線)の139.57円や13週SMA(赤線)の140.65円付近が意識される。
ただし、月足同様に52週SMAを下回るようなら心理的節目となる120円台が意識される。
ドル/円の中長期トレンド分析から、ドルのリバウンドの動きになりやすい結果となっている。