★日経225の中期トレンドを示す週足では、3月11日週安値24,681.74円を起点として6月24日週安値25,520.23円を結んだトレンドライン(S1)を下ひげを伴って回復する展開になった。
ただ、上値では9月17日週高値30,795.78円を起点として6月10日週高値28,389.75円を結んだトレンドライン(R1)と26週SMA(青線)の27,259.42円が再び上値目処として意識される。
一方、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%DとSlow%Dの両線は下向きになっており、下押しバイアスが残っていることを示している。
いったん下値放れの様相は後退しているものの、上値の重さも意識されやすい。
そのため、様子見から戻り売り目線で見ていきたい。
昨日NY市場で発表された米9月消費者物価(CPI)コア指数が40年ぶり最大の伸びを記録したため11月連邦公開市場委員会(FOMC)の75bpの利上げが完全に織り込まれただけでなく、市場では100bpの利上げ観測も再燃するなど、利上げペースがさらに加速するとの思惑も浮上してきている。しかし、米国株式市場では、CPIのピーク感が広がり長期金利が低下に転じたほか、ドル高も一段落したタイミングから買い戻しが強まった。引けにかけては、銀行決算を期待した買いも加わり上げ幅を拡大した。米国主要株価指数は、連日売られる展開になっていたことで、売り方からの買い戻しも上げ幅を広げる結果となった。
利上げ加速の思惑が強まるなかで、株式市場で上値追いが続く可能性は低いため、戻り売り目線で見ていきたい。米国債券利回りと株式市場の益利回りから算出するイールドスプレッドからも、米国株式市場に過熱感が非常に強まっている。