★ドル/円のボリンジャーバンド(パラメータ:21、±1σ、±2σ、±3σ)の日足では、バンド幅が縮小するスクイーズから、±3σのバンド幅が拡張するエクスパンションの兆しが出てきている。そのため、今晩の米9月雇用統計の結果がトリガーになって上下に放れる可能性がある。予想では非農業部門雇用者数は+26万人(前月:+31.5万人)、失業率は3.7%(前月:3.7%)、平均時給は前月比+0.3%(前月:+0.3%)・前年比+5.0%(前月+5.2%)になっている。
特に市場では、インフレ高進の要因となる平均時給に注目が集まっている。
全般労働市場のひっ迫感が証明されると11月連邦公開市場委員会(FOMC)で4会合連続での75bpの利上げや12月50bpの利上げの確率を押し上げるドル買いにつながりやすい。
相場的にはもみ合い相場となっているが、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、緩やかに上向きとなっていることで、上向きバイアスが強まっている。
カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁は、『インフレに関してまだやるべきことがある』『積極的な利上げを一時停止するのはかなり先』などと述べ、足もとで俄かに高まっている米連邦準備理事会(FRB)の利下げ転換期待をけん制するなど、FRB要人のタカ派発言が続いている。
FRB要人発言で改めて日米金融政策の違いが意識される。ただ、政府・日銀によるドル売り・円買いの為替介入も意識され、上放れした際は当局睨みの展開になりやすい。
また、NY市場では委託介入となることで、米当局が引き受けてくれるかがポイントになる。