★エンベロープは、移動平均線を一定の幅だけ上下にかい離させた線のことである。価格が移動平均線から一定の割合まで離れたら反転するという考えのもとで、上昇トレンドや下降トレンドの反転の目安を分析するうえで用いられる。
日経225のエンベロープ(パラメータ:25、±1%、±3%、±6%)の日足では、マイナス3%~6%近辺まで下落した際にストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)が売られ過ぎまで低下していると反発の動きになりやすい。
直近では、9月7日にマイナス3%まで低下した際に、ストキャスティクスが売られ過ぎで推移していた。その後、マイナス3%がサポートとして意識されると反発する展開になった。
9月13日に一時プラス1%を上回ったものの、翌14日には窓を開けて25日SMAを下抜ける下落基調となった。その後も下落基調は継続しているもののマイナス3%の27,361.27円を意識した展開になっている。また、ストキャスティクスは%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きになっており、下押しバイアスが強まっている。そのため、過去の経験則から下値目処としてマイナス3%が意識される。ただ、マイナス3%まで低下した際に、ストキャスティクスが売られ過ぎまで低下していなければ、マイナス6%付近までの下落が意識される。その際は、マイナス3%を下抜けするかが焦点になる。
今回も今までのパターンからすると、現状では下押しの動きが継続する可能性が高い。マイナス3%を下抜けするようなら、マイナス6%の26,515.05円付近までの下落調整の可能性も出てくる。もし、マイナス6%近辺まで下落するようなら、ストキャスティクスの位置もポイントになるが、戻り狙いの絶好のチャンスになりやすい。
ただし、米国株などが大暴落するような動きになるようなら、過去においてエンベロープでマイナス10%超の下落となった。その際は、今までの経験則が当てはまらなくなるので注意したい。