★欧州市場序盤の取引では、アジア市場で優勢となっていたドル買いの動きは一巡した。戻り売りに押されてドルが軟化した。なお、欧州主要株価指数は伸び悩んだ。欧州市場で143.20円台と安値圏でのもみ合いとなった。デギンドスECB副総裁が、引き締め加速の必要性を指摘した。欧州市場中盤の取引では、米長期金利が3.46%近辺に再上昇となったことにドルが支援された。
米国から複数の経済指標が発表され、市場は神経質な動きとなった。フィリーの結果が出ると米長期金利は3.42%台まで低下するとドルは弱含みとなった。米経済指標は強弱まちまちで手がかりとならず、143円前半で小幅の上下にとどまった。米長期金利の上昇を支えに底堅い動きも、143円台半ばで伸び悩み、NYタイムでこう着相場が続いた。米長期金利の上昇が支えとなり、底堅い動きも日本政府・日銀のドル売り・円買い介入懸念が上値を圧迫し、足もとでは方向感が鈍った。
★欧米主要経済指標
・ユーロ圏・7月貿易収支:-340億ユーロ(6月:-246億ユーロ)
・米・8月小売売上高:前月比+0.3%(予想:-0.1%、7月:-0.4%←0.0%)
・米・8月小売売上高(除自動車):前月比-0.3%(予想:0.0%、7月:+0.4%)
・米・先週分新規失業保険申請件数:+21.3万件(予想:+22.7万件、前回:+21.8万件←22.2万件)
・米・失業保険継続受給者数:140.3万人(予想:147.8万人、前回:140.1万人←147.3万人)
・米・9月NY連銀製造業景気指数:-1.5(予想:-12.9、8月:-31.3)
・米・9月フィラデルフィア連銀製造業景況指数:-9.9(予想:2.3、8月:6.2)
・米・8月輸入物価指数:前月比―1.0%(予想:-1.3%、7月:-1.5%←-1.4%)
・米・8月鉱工業生産:前月比-0.2%(予想:0.0%、7月:+0.5%←+0.6%)
・米・8月設備稼働率:80.0%(予想:80.2%、7月:80.2%←80.3%)
・米・7月企業在庫:前月比+0.6%(予想:+0.6%、6月:+1.4%)
★欧米市場のポイント
・ドル/円相場は143.14-79円のレンジ
・インフレ抑制のためECBも金融引き締め継続姿勢
・為替介入への警戒感が高まり相場の上値を抑えた
・米経済指標は強弱入り混じる結果で相場の反応は限定的
・FRBが利上げを加速するとの警戒感から米国株安
・VIX指数は26.16から26.27へ上昇
本日をもちまして、『5分足で分かるドル/円欧米市場動向』のコメントを休止させていただきます。長い間ご愛顧頂きましたこと本当にありがとうございました。