★欧州市場序盤の取引の取引では、アジア市場の流れを引き継ぎ、143.00円台にドルが大幅反落。なお、欧州主要株価指数は続落となった。日銀のレートチェックに関する報道で為替介入への思惑から円買い地合いに傾き、143円割れとなった。143円台割れでは、ドル押し目買い根強く円買いの勢いは一服し、ドル買い戻しが入った。欧州中盤の取引では、鈴木財務相発言などで円買い介入への警戒感が広がったことを受け、円反発基調が持続した。早期の介入に対する懐疑的な意見も多い中、一巡後は押し目買いが入りドルは切り返した。
8月米PPIはコア指数が市場予想を上回ったが、前日の米CPIですでに大きく動いたこともあって反応は限定的となった。米長期kンりの上昇幅縮小とともにドルが失速した。NY勢の本格参入後は円を買い戻す動きが活発化し一時142.49円と日通し安値を更新した。日本政府・日銀が円安阻止のために介入を行うのではないかとの警戒感が強まったことで戻りの鈍い展開となった。一目均衡表転換線が位置する142.43円がサポートとして意識されたほか、米長期金利が再び上昇に転じたことも支えに下値を切り上げた。押し目買いからは、FRBの利上げ加速を織り込むドル買いが支えとなり下げ止まった。
★欧米主要経済指標
・ユーロ圏・7月鉱工業生産:前月比-2.3%(予想:-1.1%、6月:+1.1%←+0.7%)
・米・8月生産者物価指数(PPI):前月比-0.1%(予想:-0.1%、7月:-0.4%←-0.5%)
・米・8月生産者物価コア指数:前月比+0.4%(予想:+0.3%、7月:+0.3%←+0.2%)
・米・8月生産者物価指数:前年比+8.7%(予想:+8.8%、7月:+9.8%)
・米・8月生産者物価コア指数:前年比+7.3%(予想:+7.0%、7月:+7.6%)
★欧米市場のポイント
・ドル/円相場は142.49-143.70円のレンジ
・政府・日銀による為替介入への警戒感から円買い
・FRBの一段の利上げと金融引き締めの長期化観測
・米8月PPIコア指数が市場予想を上回ったが反応薄
・米国株は短期的な戻りを期待した買いで小幅高
・VIX指数は27.27から26.16へ低下