★欧州序盤の取引では、米長期金利が上げ渋る中、ドル全面高の流れは一服となり135.20円台で推移した。なお、欧州主要株価指数は高安まちまちで推移した。欧州市場で伸び悩み、135.20円付近にやや値を下げた。米長期金利が上げ渋りでドル買いはいったん収束し、欧州やオセアニア主要通貨は対ドルで底堅く推移した。一方、欧州株式市場は高安まちまちとなり、円売りは抑制された。135円台をキープしていたが、米長期金利が2.85%台まで低下すると売り圧力が強まり135円台割れとなった。
新規失業保険申請件数は予想を下振れ、フィリー連銀製造業景況指数が予想上回りドル買いから135円台を回復した。米長期金利が再び低下したことで、ドル/円の上値も重く再び135円台割れで推移した。米7月中古住宅販売件数は予想を下回ったものの、米7月景気先行指数は、予想を上回るとドル買いがやや優勢になった。米サンフランシスコ連銀総裁がインフレ警戒感を改めて強めて強調したことで、ドルは底堅く推移した。セントルイス連銀総裁の発言で大幅利上げ観測が再燃したことで、ドル買いが加速した。米FRB要人が相次ぎインフレに対する懸念を表面化したことで、米長期金利が再び2.88%台に戻すなど、米金利が底堅い動きを見せたことで、ドル/円の支えになった。
★欧米主要経済指標
・ユーロ圏・7月消費者物価指数改定値:前年比+8.9%(予想:+8.9%、速報値:+8.9%)
・ユーロ圏・7月消費者物価コア指数改定値:前年比+4.0%(予想:+4.0%、速報値:+4.0%)
・米・先週分新規失業保険申請件数:25万件(予想:26.4万件、前回:25.2万件←26.2万件)
・米・失業保険継続受給者数:143.7万人(予想:145.5万人、前回:143万人←142.8万人)
・米・8月フィラデルフィア連銀製造業景況指数:6.2(予想:-5.0、7月:-12.3)
・米・7月中古住宅販売件数:481万戸(予想:486万戸、6月:511万戸←512万戸)
・米・7月景気先行指数:前月比-0.4%(予想:-0.5%、6月:-0.7%←-0.8%)
★欧米市場のポイント
・ドル/円相場は134.60-135.90円のレンジ
・ユーロ圏の深刻なエネルギー危機が警戒されユーロ売り
・トルコ中銀が政策金利を14.0%から13.0%に引き下げ
・英国のスタグフレーションリスクの警戒感が意識
・米FRB要人によるタカ派発言相次ぎドル買い戻しが加速
・VIX指数は19.90から19.56へ低下