★ドル/円の長期トレンドを示す月足では、120ヵ月SMA(緑線)や240ヵ月SMA(茶線)も上向きになってきており、ドル高基調の長期化が強まっている。
ドルの上昇ピッチが速かったことで、12ヵ月SMA(赤線)とのかい離幅が広がっていることで、やや買われ過ぎ過熱感が出ている。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5,3、20、80)でも、%DとSlow%Dは買われ過ぎ高水準で横ばいになっており、過熱感による売りシグナルが継続している。
ロウソク足では、7月と8月のロウソク足を一本にすると高値圏での『十字線』の様相になっており、ドル高相場への気迷い観が出ている。
そのため、上下に振れやすい地合いが続いている。
相場への気迷いムードが強まっているが、先週末に発表された米7月雇用統計がパンデミック前の水準回復する強い結果を受けて景気後退懸念が後退した。そのため、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月連邦公開市場委員会(FOMC)で3会合連続で75bpの利上げに踏み切るとの見通しが強まり、米金利上昇に伴うドル買いが加速した。今週は、8月10日発表の7月消費者物価コア指数(CPI)は前年比+6.1%と予想されており、上昇率は6月を上回る見通しになっている。また、CB消費者信頼感指数の先行指標とみられる8月ミシガン大学消費者信頼感指数は、多少の改善見込まれ、景気後退(リセッション)懸念のドル売りを弱める要因になる。