★欧州市場序盤の取引では、前日のスイス中銀によるサプライズ利上げ発表を受けたスイスフラン高の流れが再開された。また、円全面安地合いが持続した。米長期金利が3.22%台に低下となったことを受け、ドル/円の上昇は一服となったが、下押しは限定的だった。ドル戻り売り根強く、134.50円を挟み売り買いが交錯した。欧州市場では、日銀の緩和政策維持を受けた円売りが続いた。ただ、米長期金利の低下でドル買いは抑制され上値の重さが目立った。135円に接近するほど売りが強まり、上値の重さが嫌気された。
134.60円を挟んだ水準で方向感を欠く展開になった。米中長期金利がやや上昇する中、全般ドル買いが強まった流れに沿った。日銀の金融緩和策の維持表明が円売り・ドル買いの下支えとなった。米長期金利が3.31%台まで上昇したこともドル買いを誘い、一時135.42円と日通し高値を付けた。15日高値の135.59円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。米長期金利が上昇幅を消す動きとなったことも嫌気され135円を割り込む場面となった。その後は、米国が3連休前の週末とあって動き自体は鈍かった。
★欧米主要経済指標
・ユーロ圏・5月消費者物価指数改定値:前年比+8.1%(予想:+8.1%、速報値:+8.1%)
・ユーロ圏・5月消費者物価コア指数改定値:前年比+3.8%(予想:+3.8%、速報値:+3.8%)
・米・5月設備稼働率:79.0%(予想:79.2%、4月:78.9%←79.0%)
・米・5月鉱工業生産:前月比+0.2%(予想:+0.4%、4月:+1.4 %←+1.1%)
・米・5月景気先行指数:前月比-0.4%(予想:-0.4%、4月:-0.4%←-0.3%)
★欧米市場のポイント
・ドル/円相場は133.94-135.42円のレンジ
・日米の金融政策の方向性の違いが意識され円売り・ドル買い優勢
・欧米金利差の拡大を意識したユーロ売り・ドル買いが優勢
・NY市場では米10年債利回りが3.31%台まで上昇するとドル買い活発
・米国株はトリプルウィッチングを巡るテクニカルな取引に上下に振れる展開
・VIX指数は32.95から31.13へ低下