★欧州市場序盤の取引では、米債金利の上昇を背景に一時131.35円前後で20年ぶりドル高値を更新した。なお、欧州主要株価指数は全面安で推移した。米長期金利が3.18%台に一段高となったが、NYダウ先物が大幅続落となる中、131.20円近辺で売り買いが交錯した。欧州市場ではウクライナ情勢への過度な懸念を後退し、ユーロとポンドへの買い戻しがドルを下押しした。欧州株式市場は総じて弱含みNYダウ先物も下げ幅を拡大した。米長期金利の上昇が一服したことで、全般ややドル安となった。
米長期金利が3.12%台へ失速、プーチン露大統領演説後に有事リスク拡大懸念が後退したとしてドル高が緩んだ。アジア時間に付けた日通し安値130.29円がサポートとして働くとじりじりと下値を切り上げたが、米国株相場の大幅下落を受けて全般円買いが強まると130.50円割れの動きになった。米長期金利が3.06%台まで低下幅を広げたことや、株安を背景としたリスク回避の円買いで、上値が重く日通し安値を更新した。米国株の大幅下落を受けて、リスク回避の円買いが優勢となる中、米長期金利の低下も重石に戻り上値が重くなった。米国株の下落・米長期金利の低下は一服したものの、戻りが鈍く上値を圧迫した。
★欧米主要経済指標
・米・3月卸売在庫改定値:前月比+2.3%(予想:+2.3%、速報値:+2.3%)
・米・3月卸売売上高:前月比+1.7%(予想:+1.8%、+1.5%←+1.7%)
★欧米市場のポイント
・ドル/円相場は130.06-131.26円のレンジ
・プーチン露大統領の『戦争宣言』がなかったことでユーロ買い
・独10年債利回りは一時1.188%前後と2014年以来の高水準
・米10年債利回りは一時3.2006%まで上昇後3.06%台へ低下
・NYダウは追証を迫られた売りもあり一時770ドル超下落
・VIX指数は30.19から34.75へ上昇