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外国人投資家の日本株月別売買動向を探る!

2022.05.02

 

★投資主体別売買動向とは、どういう投資家が株式を売り買いしているかを大まかに掴むことができる売買状況表である。海外投資家の売り越しや買い越し売買動向を知ることができる。東証が毎週第4営業日に公表している。

 

主体別売買動向の中でも、売買金額の70%前後のシェアを有する海外投資家の動向が日本株価を左右しやすい。

日経平均株価は、昨年9月14日に30,795.78円の高値を付けた後は、上値・下値を切り下げる展開になっている。海外投資家動向では、高値を付けた9月に売り越しとなり、一旦10月には買い越しに転じたものの、その後は3月まで5カ月連続の売り越しとなった。

ただ、4月に入ると2014年以降では、新型コロナウイルスによるパンデミックがあった2020年以外は買い越しとなっている。

本年も4月22日付までは外国人は大幅に買い越しとなっており、例年通りの展開となった。

日米金融政策の方向性の違いが明確になり、円安基調が強まっている。そのため、外国人投資家からすると、日本株は割安感が強まる。

例えば外国人がドルを円に換金すると1ドル=100円だったものが1ドル=120円になれば20%増の円が取得できることになる。そのため、外国人投資家からすれば20%安で日本株を取得できることになる。そして、円安から円高基調になったところで、日本株を換金売りしてドルなどに替えれば再び為替益により利益が増大する。

そのため、米FRBの利上げによって日米金利差から円安基調が継続するようなら、外国人買いも継続しやすい。下押し場面では短期的な拾い場となる可能性がある。

ただし、円安目処が付くまでは外国人投資家も慎重姿勢になる可能性もある。

5月は外国人投資家は買い越しする年と売り越しする年に分かれる。米国では『Sell in May,and go away.Don’t come back until St Legerday』(5月に売ってそのまま居なくなりなさい。セント・レジャー・デイ(9月第2土曜日)まで戻ってこないように)と言われている。実際米国株は5月に天井を付けて6月に下落基調となりやすい。1991年以降でのNYダウ平均の5月勝敗では19勝12敗と陽線引けが多い。しかし、翌6月では13勝18敗と一転して陰線引けが多くなっている。

6月には外国人投資家は日本株を7年連続売り越しとなっていることから、今年も売り越しに転じる可能性があるので注意しておく必要がある。

また、本年に関しては米連邦準備理事会(FRB)は5月3~4日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、0.5%の利上げと保有資産の縮小開始を決める見通しである。急速な金融引き締めを織り込む市場では金利上昇が続きやすく、米国株価の上値を抑える展開になりやすい。

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