★欧州市場序盤の取引では、米長期金利の上昇や日銀総裁発言を受け、一時126.32円前後にドルが急伸した。その後も、126.10円台で売り買いが交錯した。なお、欧州主要株価指数は高安まちまちの展開になった。欧州市場で一時125.90円台に失速したが、概ね底堅く126円台を維持した。米長期金利の上昇一服でドル買いは一旦収束した。一時2.78%台まで上昇していた米長期金利が2.73%付近まで低下したため上値は限られた。
3月米卸売物価指数(PPI)が予想を上回る結果だったことが伝わると、125.99円付近まで持ち直した。高値警戒感が台頭する中、米長期金利が低下すると円買い・ドル売りがじわりと強まった。ドルが対欧州通貨で軟調に推移すると対円でも売り戻しが強まり、125.37円付近まで下押しした。再び125.50円付近まで水準を落とす場面もあったが、米長期金利の低下が一服しているなかではドル売りも続かず、再び125.60円台まで戻した。
★欧米主要経済指標
・米3月生産者物価指数(PPI):前月比+1.4%(予想:+1.1%、2月:+0.9%←+0.8%)
・米3月生産者物価コア指数:前月比+1.0%(予想:+0.5%、2月:+0.4%←+0.2%)
・米3月生産者物価指数:前年比+11.2%(予想:+10.6%、2月:+10.3%←+10.0%)
・米3月生産者物価コア指数:前年比+9.2%(予想:+8.4%、2月:+8.7%←+8.4%)
★欧米市場のポイント
・ドル/円相場は125.37-126.31円のレンジ
・14日のECB定例理事会を前にポジション調整目的のユーロ売り
・黒田日銀総裁が緩和政策を継続する姿勢を改めて強調
・円売り・ドル買いが強まり一時126.32円と02年5月以来の高値更新
・3月米卸売物価指数(PPI)は予想を上回るも相場の反応は限定的
・インフレがピークに達する兆しとの期待から米長期金利は低下
・VIX指数は24.26から21,82へ低下