★欧州市場朝方の取引では、円相場の値動きは一旦落ち着きを取り戻したが、堅調的な円高の流れが持続しており、121円台後半で推移した。なお、欧州主要株価指数は高安まちまちで取引を開始、米長期金利は2.358%近辺に小幅低下した。NYダウ先物が40ドル安、日経先物も110円安に反落する中、調整円高の流れが持続した。米長期金利が2.35%台に持ち直したことを背景にドルが下げ渋った。具体的な手がかりは乏しく、全体的に様子見ムードが広がり狭いレンジ内で推移した。
アジア市場からの調整的なドル下落と小反発を経て、戻り売りと押し目買いの綱引きとなり横ばいでこう着化した。米長期金利が2.35%付近から2.40%前後まで急上昇するにつれてドル高に傾き、再び122円台を回復した。アジア時間に付けた6年3ヵ月ぶりの高値122.44円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。イエメンのフーシ派がサウジアラビアの石油施設を攻撃したとの報道でWTI原油先物が買い戻されNYダウが下落すると、リスク回避の動きになった。その後、NYダウが持ち直す動きを見せるとドルの買い戻しで122.10円前後でもみ合いとなった。
★欧米主要経済指標
・独・3月IFO企業景況感指数:90.8(予想:94.2、2月:98.9)
・ユーロ圏・2月マネーサプライM3:前年比+6.3%(予想:+6.3%、1月:+6.4%)
・米・2月中古住宅販売成約指数:前月比-4.1%(予想:+1.0%、1月:-5.8%←-5.7%)
・米・3月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値:59.4(予想:59.7、速報値:59.7)
・米・3月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値:5.4%(速報値:5.4%)
・米・3月ミシガン大学5-10年期待インフレ率確報値:3.0%(速報値:3.0%)
★欧米市場のポイント
・ドル/円相場は121.41-122.22円のレンジ
・米FRB高官によるタカ派的な発言が相次ぐ
・米10年債国債利回りは一時2.5009%前後と19年5月以来
・サウジアラビアの石油施設が攻撃されるとWTI原油が上昇
・米長期金利の上昇で高PERのハイテク株に売り
・VIX指数は21.67から20.81へ低下