★欧州市場朝方の取引では、円相場主導の展開が続く中、アジア市場で進行した円全面安の流れは一服した。なお、欧州主要株価指数は高安まちまちの展開だった。米長期金利が上昇幅を解消し2.37%台に軟化となったことを受け、120.90円近辺に一段と縮小した。NYダウ先物が100ドル安、べ英長期金利も2.36%近辺に低下となったが、下押しは限定され121.00円近辺でドル高基調が維持された。ポジション調整売りに押されて、損切オーダーもつけて、120.54円付近まで下押しした。
契約時点での統計となるため住宅市場の先行指標として注目される新築住宅販売件数が予想以上に減少したことを受け、ドル売りが優勢になった。米長期金利の低下が一服したことなどを手掛かりに、円売り・ドル買いが強まった。原油先物価格が大幅に上昇したことでドルに対して資源国通貨高が進むと、クロス円の上昇につれる形で121円台を回復した。米20年債入札が良好な結果を受けて米長期金利が2.38%から2.32%まで低下するとドルの上値を抑えた。足もとの急上昇に対する反動から米長期金利が一時2.29%台まで低下したが、全般円安が進んだ影響もあり下値は堅かった。
★欧米主要経済指標
・ユーロ圏・3月消費者信頼感指数速報値:-18.7 (予想:-12.9、2月:-8.8)
・米・2月新築住宅販売件数:77.2万戸(予想:81.0万戸、1月:80.1万戸)
★欧米市場のポイント
・ドル/円相場は120.54-121.15円のレンジ
・ウクライナ情勢に対する不透明感を嫌気したユーロ売り
・原油先物価格が大幅に上昇したことで資源国通貨高
・米FRBが積極的な金融引締め観測から株売り優勢
・VIX指数は22.94から23.57へ上昇