★ドル/円の一目均衡表日足では、2月10日高値116.34円から上値・下値を切り下がる展開になっており、雲の下限の114.425円がサポートとして意識される展開になっている。
欧米時間帯で、露大統領府が『米露首脳会談の具体的な計画はまだない』と表明したことが伝わると、相場は徐々にリスク回避の円買いに傾いた。その後、プーチン露大統領がウクライナ親ロシア派地域の独立を承認する予定だと伝わり、地域情勢の更なる緊迫化が危惧されてNYダウが下げ幅拡大からリスク回避の円買いが強まりやすい。
転換線(赤線)が下向きになってきており、短期トレンドの下落基調を示している。基準線(青線)、雲上限、先行スパン当日線(茶線)を下抜けした。そのため、これらの抵抗体がレジスタンスとして意識されやすいく、上値の重さも意識されやすい。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)も、%DとSlow%Dはかい離幅を広げて両線とも下向きになっていることで、下押しバイアスが強いことを示している。
雲下限を下抜けしてくると、さらに下押しバイアスが強まり三尊天井のネックラインとなる22年1月24日安値113.44円が下値目処として意識される。
そして、大幅下落するような場面になった場合は、1月24日安値と22年1月4日高値116.35円の値幅2.91円を1月24日安値から逆倍返しした110.53円が大きな下値の節目になる。
市場全体が米FRBの金融正常化よりもウクライナ情勢に注がれていることから、しばらくはニュースヘッドラインに振れる展開が予想される。