★日経225の1976年以降の年足では、上からロウソク足・2年SMA(赤線)・5年SMA(青線)・10年SMA(緑線)・15年SMA(黒線)の順番になっており、典型的な上昇パターンになっている。
また、各長期SMAは上向きとなっており、上昇基調にあることを示している。
次の上値目処では、1989年高値38,915.87円や1990年高値38,712.88円となっている。
価格帯別出来高では、心理的節目となる1万円前後や2万円前後の出来高が多いことが分かる。それに比べると3万円前後での出来高が膨らんでこないことから、上値追いになり難い要因になっている。
出来高でも2013年がピークとなりその後は年々減少傾向にある。ただ、2020年には世界的にコロナ感染拡大によるリスク回避の動きが強まった。そのため、世界的な株価急落で値動きが大きくなったこともあり、前年を上回る出来高になった。しかし、今年は11月17日現在では前年を下回る出来高になっている。価格は上昇しているにも関わらず出来高が減少することは、上昇局面の最終段階で過熱感、買い方の目標達成感など、価格に起因する要因によって『買い』の絶対的な需要が減少していると考えられる。そのため、出来高が減少していることは価格は下降局面の初期段階に移行する可能性もある。
現状のロウソク足や移動平均線からは、上昇基調が継続している。しかし、出来高の減少は先行きにおいて下落の初期段階に移行する可能性も残っている。そのため、今後出来高が膨らんでくるかが相場の行方を分析する上で重要なポイントになる。