★1月4日を100%としてトルコリラ/円(赤線)、南アランド/円(青線)、メキシコペソ/円(緑線)、カナダドル/円(黒線)を比較してみる。
南アランド、メキシコペソ、カナダドルについては、資源国通貨という枠組みに入る。そのため、今年に入ってから資源価格が上昇傾向にあったことから、円に対してじり高基調が続いた。しかし、6月以降は徐々に上値を切り下げるもみ合い相場となっている。ただし、年初来からはプラス圏を維持している。パフォーマンス的には、カナダドル/円は108.86%、メキシコペソ/円は105.69%、南アランド/円は105.31%と年初来ではプラスパフォーマンスになっている。また、カナダ中銀やメキシコ中銀は、金融引き締め方向に動いていることから、日銀との金融政策の相異から買われやすい。南ア中銀は暴動の影響もあり利上げには至っていないほか、コモディティが大きく振れていることもあり、方向感が見えてきていない。資源国通貨の流れに下支えされている感がある。
一方で、トルコリラは、年初から円に対して急上昇した後は、徐々に上値を切り下げる展開が続いていたが、6月がボトムとなりじり高の地合いが続いた。しかし、9月に入ると利下げ観測の思惑の高まりとともにリラ売りが強まった。そして、9月23日にトルコ中銀が政策金利を19.0%から18.0%へ引き下げたことで、下落基調が続いている。パフォーマンス的には、90.20%で年初来で約10%程度下落している。
トルコリラ/円以外は、円に対して強い地合いが続いている。ただ、円に対しての上昇の勢いは鈍化してきているように見える。また、南アランドについては、ややボラティリティが高まっている。