★ユーロ/ドルではなく、ドル/ユーロ(赤線)にすると分析しやすくなる。
2021年のユーロとドルの関係では、年初からドル高・ユーロ安が3月30日まで続いた。その後は、一転してドル安・ユーロ高となり、5月25日まで続いた。しかし、再び8月19日まで再びドル高・ユーロ安が続いた後は、ドルが再下落する展開になっている。今年に入ってからは、ドル/ユーロに関しては上げ下げが繰り返されている。
ドル/ユーロとドル/南アランド(青線)を見てみると、年初は逆相関の動きをするなど連動性にない動きになっていた。しかし、2月後半以降はドル/ユーロの値動きに対して相関背にのある動きになっている。ドル/メキシコペソ(緑線)は、年初からドル/ユーロに連動した動きが続いている。
このところ、南アランドとメキシコペソが底堅い動きになっているのは、ドル/ユーロが大きく関連している。
ドル/ユーロが8月19日に高値を付けた後は、下落基調になった。そのため、南アランドとメキシコペソも、ほぼ同時期から強含む展開になっている。
新興国通貨の場合は、国内事情による為替変動要因よりもドル/ユーロに連れる形で連動きやすい特徴がある。そのため、新興国通貨の売買をする場合は、ドルとユーロの動向が重要ポイントになりやすい。ただ、トルコリラに関しては、国内事情によりドル/ユーロの変動に関係なく動くことが多いので注意する必要がある。
ドル/ユーロでドル安・ユーロ高の動きが強まっていることから、しばらくは南アランドとメキシコペソも強含みで推移する可能性もある。