★エルドアントルコ大統領が、アラブ首長国連邦(UAE)が大規模なトルコ投資を行う可能性を示唆したことがリラの支えとなっている。ただ、具体的なことは何も示されていない。敵対することが多かった両国が歩み寄ることは、決してトルコにとってマイナスにはならない。特にUAEは産油国であり、これまでトルコ経済の支えの1つとなってきたカタールのように潤沢な投資資金が期待される。
トルコリラ/円の日足では、下向きだった25日SMA(青線)が横ばいになってきており、緩やかに低下基調にある75日SMA(緑線)を上抜けする展開になっている。また、今までのような下落基調から、下値を緩やかに切り上げる展開になってきた。
また、8月2-3日にレジスタンスとして意識された100日SMA(黒線)をじわりと上抜けしてきた。明確に上抜け出来るようなら、上値トライの動きになりやすい。上値では、200日SMA(紫線)の位置する13.485円や260日SMA(茶線)の13.506円が上値目処として意識される。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)も低水準から%DがSlow%Dを上抜け両線とも上向きになっていることから、上向きバイアスが強まっていることを示している。
このところ、トルコではポジティブな材料も出てきていることから、戻り上値トライとなりやすい。ただ、インフレ率が上昇する中で、エルドアン大統領がトルコ中銀に対して利下げ圧力を強めていることなどがリラの重石となっている。