★1月28日(月)の米国3市場は、NYダウ:208.98ドル安の24,528.22ドル、S&P500:20.91ポイント安の2,643.85ポイント、NASDAQ:79.18ポイント安の7,085.69と、3指数ともに下落した。一方、米長期金利はリスク回避の動きから低下して2.746%となった。『25日付けPERと株価から逆算』して28日付け予想PER計算すると、NYダウ:15.57倍、S&P500:16.74倍、NASDAQ:22.93倍と、3株価指数とも前日より低下した。2011年4月21日以降の平均値はNYダウ:14.96倍、S&P500:16.58倍、NASDAQ:21.73倍を3指数とも上回っている。このPERを基に28日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.677%、S&P500:▲3.228%、NASDAQ:▲1.615%と、三指数ともイールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)となった。米長期国債は米国株相場の下落を背景に安全資産とされる米国債に買い(金利は低下)が入ったほか、2年・5年債入札が好調だったことが債券買いを促した。
NYダウの昨年の年初来底値時のイールドスプレッドを参考にする。4月2日に付けた年初来安値時のNYダウ:▲3.579%、S&P500:▲3.145%、NASDAQ:▲1.640%や、2月9日の反転時となったNYダウ:▲3.300%、S&P500:▲2.756%、NASDAQ:▲1.313%だった。
28日(月)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.609%⇒▲3.677%となり拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。1月3日の直近のイールドスプレッドの▲4.226%から0.549%縮小してきている。NYダウは、キャタピラーやエヌビディアの四半期決算が嫌気されて売りが先行した。両社が中国の収益悪化を指摘すると、中国景気の減速懸念が改めて強まり幅広い銘柄に売りが出た。下げ幅は一時410ドルを超える場面があった。 今週の主要企業決算や連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとの思惑から、その後は緩やかに下げ幅を縮小する展開となった。VIX指数は17.42から18.87へ上昇した。
S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.168%⇒▲3.228%となり、イールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。S&P500も割安感は残っているものの、1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.641%縮小してきている。
NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.552%⇒▲1.615%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。エヌビディアが売上高見通しを下方修正したことで、半導体関連株に売りが広がった。 また、1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.564%縮小してきている。
米国株は、一旦75日SMAを上抜ける展開となったが、再びレジスタンスとして意識され3指数ともにじわりと下抜けしてきた。そのため、上値の重い展開となっている。3指数とも10日SMAがサポートとして意識されており、下抜けすると調整的な下落基調となりやすい。
2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.382%、S&P500:3.517%、ナスダック:1.995%も下落時の節目となりやすい。
※毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。