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イールドスプレッドで1月18日の米国株市場を先取り!

2019.01.18

 

1月17日(木)の米国3市場は、NYダウ:162.94ドル高の24,370.10ドル、S&P500:19.86ポイント高の2,635.96ポイント、NASDAQ:49.77ポイント高の7,084.46と、3株価指数とも上昇した。一方、米長期金利は上昇して2.751%となった。『16日付けPERと株価から逆算』して17日付け予想PER計算すると、NYダウ:15.64倍、S&P500:16.69倍、NASDAQ:23.00倍と3株価指数ともに前日より上昇した。このPERを基に17日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.643%、S&P500:▲3.241%、NASDAQ:▲1.597%と、三指数ともイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)となった。米長期国債は好調な米経済指標が相次いだことや、『米国が対中関税引き下げを検討』との報道を受けて債券売り(利回りは上昇)が優勢となった。 米長期金利が上昇したことで、米国株高になったもののイールドスプレッドの縮小幅は小さかった。

 

NYダウの昨年の年初来底値時のイールドスプレッドを参考にする。4月2日に付けた年初来安値時のNYダウ:▲3.579%、S&P500:▲3.145%、NASDAQ:▲1.640%や、2月9日の反転時となったNYダウ:▲3.300%、S&P500:▲2.756%、NASDAQ:▲1.313%だった。

 

17日(木)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.713%⇒▲3.643%となり縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日の直近のイールドスプレッドの▲4.226%からだいぶ縮小してきている。朝方は、大手モルガン・スタンレーの決算が嫌気されたほか、中国通信機器メーカーのファーウェイに関して米捜査当局が近く起訴するとの見方が報じられ、しばらくは前日終値付近でのもみ合いが続いていた。また、政府機関の一部閉鎖が27日目に突入したことも相場の重石となった。しかし、ダウ・ジョーンズ通信(DJ)が『米国が対中関税の引き下げを議論している』と報じると、米中貿易摩擦が和らぐとの期待が広がった。キャタピラーやボーイングなど中国向け売上比率が高い銘柄中心に買いが広がり一時260ドル超上昇した。 しかし、米財務省が報道を否定した。VIX指数は19.04から18.06へ低下した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.317%⇒▲3.241%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。ただ、4月2日のイールドスプレッド及び2月9日のイールドスプレッドを上回っていることから、S&P500も割安感は残っているものの、1月3日の▲3.869%から急速に縮小してきた。

 

NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.656%⇒▲1.597%となり、イールドスプレッドは縮小した。NASDAQは戻りが早かったこともあり、4月2日のイールドスプレッドを下回ってきている。1月3日の▲2.179%から急速に縮小してきた。

 

米国株は、3連騰となり460ドルの上昇となった。昨年10月3日の年初来高値からの下落率も約9.6%まで回復してきた。12月26日には年初来高値から19.4%程度下落した。昨日も米国が対中貿易関税の撤廃を検討との報道がされるまで上値の重い展開となっていた。このまま米中貿易摩擦が解消されるとの見方は時期尚早と言える。また、米国の一部政府機関閉鎖の長期化も意識されており、戻りが早かっただけに短期的な下落調整局面も警戒する必要がある。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.434%、S&P500:3.592%、ナスダック:2.048%も下落時の節目となりやすい。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

 

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