★欧州市場朝方の取引では、NYダウ先物と日経先物が下げ幅を広げたことを受け、リスク回避による円買いが優勢となった。なお、欧州株は軟調に取引を開始した。欧州株が全面安で推移、日経先物も150円安に続落する中、108.70円前後にドルが下落した。米長期金利が下げを縮小したことで、ドル売りが一服した。その後、米長期金利が2.69%台から2.71%台へ反発したことで小動きが継続した。モルガンスタンレーの決算が低調だったことで、NYダウ先物が下落するにつれる形でドル売りが優勢となった。
米新規失業保険申請件数と米フィラデルフィア連銀製造業景況指数が市場予想を上回ったことでドル買いが優勢となった。三桁安まで弱含んでいたNYダウが小幅にプラスに浮上する動きをながめながら109円台を回復した。米国株の底堅さにも反応は鈍く、109円を挟んでもみ合いの展開となった。米国が対中貿易関税の撤退を検討との一部報道を受けて、米国株は上昇し、円売りが強まる展開となった。その後、米財務省が報道を否定すると米国株の上げ幅は縮小し、ドル売り戻しが強まった。
★欧米主要経済指標
・ユーロ圏・12月消費者物価指数改定値:前年比+1.6%(予想:+1.6%、速報値:+1.6%)
・ユーロ圏・12月消費者物価コア指数改定値:前年比+1.0%(予想:+1.0%、速報値:+1.0%)
・米・先週分新規失業保険申請件数:21.3万件(予想:22.0万件、前回:21.6万件)
・米・失業保険継続受給者数:173.7万人(予想:173.4万人、前回:171.9万人←172.2万人)
・米・1月フィラデルフィア連銀製造業景況指数:17(予想:9.5、12月:9.1←9.4)
★欧米市場のポイント
・108.66-109.40円のレンジ相場
・英首相報道官の発言受け『合意なき離脱』の可能性が低下
・ロンドンフィキシングに絡んだユーロ売り・ドル買い
・良好な米経済指標を受け米長期金利上昇
・米国が対中貿易関税の撤廃を検討との報道
・米財務省は報道を否定
・VIX指数は19.04から18.06へ低下